Googleデータの更新と東京都の感染者数~コロナウィルスのデータサイエンス(91)

追記:6月28日 18:00

28日の東京都の感染者数は60人、埼玉県は4人でした。

Covid-19 Japanの実効再生算数は東京都1.39(27日)、埼玉県1.52(27日)でした。

東京都は依然増加傾向です。埼玉県は、移動平均では11.7人(27日)11.1人(28日)と少しだけ下がりました。

埼玉県の27日と28日の感染者数を修正しました。27日データは訂正しました。

埼玉の26日以前の実効再生算数のデータが変更になっています。もとのデータの訂正のためと思われます。まえより、数値は大きくなりました・

2枚のグラフを入れ替えまた。

 


 

Goolgeデータが更新されたので、グラフを更新しました。

以下の図の詳しいデータの説明はコロナウィルスのデータサイエンス(77)を見てください。

東京都

移動平均(ma7person)で見ると、感染者数(左軸:人)は緩やかですが、確実に増加傾向が見えます。

感染者数は、4月1日前の非常事態宣言をするか迷っていたころの40から50人に達しています。

Googleの行動制限率(ma7google)は、2週間ずらした6月26日でー40%(右軸:%)です。この値は、3月末のー20%より、20%小さいです。このことが4月の上旬より、感染者数の増加率が低い原因かもしれません。

ただし、行動制限の値は、2週間後の7月7日には、-30%まで下がります。-30%は4月14日の感染者数のピーク頃の値なので、このころになると、Rtが大きくなる可能性があります。

Appleのデータをみると、7月7日以降も行動制限が引き続き緩むと思われます。

Rt Covid-19 Japanによる東京都の実効再生算数は25日の値で1.29です。

前回の非常事態宣言の前の傾向を見ると、4月14日のRtは0.93です。その前のRtは1を超えていて、感染者数が増加し続けていました。実効再生算数からすると感染者数の減少が考えられるのはRtが1を切った4月14日以降になりますが、実際の感染者数の推移はその通りでよく合っていると思います。3月末のRtは2くらいあったので、このころの感染者数の増加速度が大きいのは当然になります。現在(6月25日)のRtは1.29で2より小さいので感染者数の増加速度は、4月上旬ほどにはなりませんが、今後、行動制限が緩んだ結果が反映されRTが増えれば、感染者数の増加速度が増すと思われます。

都内の区別のRtのグラフは「東京都23区市町村別感染者グラフ」にありますが、感染者数の日当たりデータに0が多くあるので、ベイズ更新がスムーズにできていません。この場合の、数値は使いにくくなります。なので、今回は、これは引用しません。

 

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図1 東京都の感染者数の推移

 

埼玉県

東京と周辺で、感染者数の増加が明らかにみられるのは埼玉県です。

図2に最近の感染差の推移(7日移動平均)を示します。

6月26日の感染者数は、NHKでは16人ですが、なぜか、埼玉県のHPのデータでは4人になっています。Rt Covid-19 Japanでは、Rtは25日は1を切っていますが、それまでは、1を超えていました。なお、どちらのデータを使っているか疑問があります。移動平均で、これだけ、明確な感染者数の増加傾向がみられるので、今後、感染者が増加するリスクも考えた方がよいと思われます。

なお、神奈川県と同じで、埼玉県の感染者数も、東京都の感染者数との相関が高くなるので、まとめて、処理した方が良いかもしれません。というか、行政区別でなく、人の移動に合わせたゾーニングをして解析すべきです。

なお、埼玉県の最新の27日のデータは、埼玉県のHPでは公開されていないようなので、ここでは、「新型コロナウイルス 日本国内の最新感染状況マップ・感染者数」のデータを使いました。

 

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図2 埼玉県の最近の感染者数(左軸:人)の推移(Rt(右軸)はRt Covid-19 Japanによる)

 

 

注1:行動制限量と感染者数の対応を、図1では見ていますが、これはエビデンスに基づくものではありません。

エビデンスに基づかないモデルで、膨大な経済被害が発生しているという事実は信じがたいです。

今のところ、行動制限をした方がよいという指示は、おそらく、表1のように、行動量(接触量)と感染者数の変化に対応があるという仮説に基づいています。ただし、このモデルは、その他の原因をパラメータから、エビデンスなしに排除していますので、信頼性は低いと思われます。それにもかかわらず、図1では、表1の視点を採用しています。その理由の第1は、は、あくまで、GoogleAppleのデータ以外に、デジタル化された入手可能なデータがないことによります。第2は、3密をさける接触制御よりも、移動制御が効果があると考えていることにあります。3密対策に効果があれば、Transitデータと感染者数データは対応しないはずです。あるいは、接触回避を最も徹底している病院で院内感染がおこることはないはずです。前者は、移流項の効果が、拡散項の効果より高いことで説明できます。後者は、3密回避は、1カ所でも穴があれば、効果がなくなるので、実際には、この方法で接触を回避することが難しいことを示しています。まとめれば、接触を回避するより、接触リスクのある所に行かないことを優先すべきで、Transitデータは有効になります。

それから、行動制限量としてはTransitデータをつかっていますが、これは、実測の感染者数の変動によく対応するからです。東京近郊では、自動車は渋滞するので、Transitデータが使いやすいのは当然と思われますし、北海道では、逆に、列車数が少なく、自動車の渋滞も少ないので、Transitデータでは、上手くいっていないように思われます。しかし、当面の最大の関心は東京圏なので、この問題には深入りしていません。

 

 

表1 行動制限のモデル

原因:行動(制限) 結果:感染者数
高い 増加
中位 (傾向継続)
少ない 減少

 

その他の原因

  • 消毒

  • マスク

  • 接触回避

  • など

 

引用

https://www.google.com/covid19/mobility/ Accessed: <2020.06.27>6-25version.

https://www.apple.com/covid19/mobility 6-25version Accessed<2020.06.27>.

  • Rt Covid-19 Japan

https://rt-live-japan.com/

https://stopcovid19.codeforshinjuku.org/

  • 埼玉県内の最新感染動向 最終更新 2020/06/26 21:00

https://saitama.stopcovid19.jp/

https://newsdigest.jp/pages/coronavirus/