衆議院選挙の読み方(1)

1)イベントカレンダー

 

衆議院選挙が、2月8日に行われます。

 

WEBでは、選挙の専門家が、予測を出しています。

 

しかし、なぜ、その予測が正しいと思われるかという因果モデルが示されていません。

 

中には、予測結果を有料で掲載している週刊誌のWEBページもあります。

 

実は、AIに聞けば、予測をしてくれます。

 

この記事は、1月26日に書いていますが、今後、2月8日までに、いろいろなイベントがあります。

 

イベントの結果は、選挙に当然影響しますが、WEBの予測は、今度のイベントに配慮していませんので、イベントの結果次第で、予測が外れます。

 

AIは、イベントの結果のシナリオ毎に予測を作成してくれます。

 

関係のあるイベントは以下です。



選挙直前の経済指標・イベントカレンダー

 

公表日(2026年)

指標名・イベント

注目される理由

1月29日(木)

東京都区部消費者物価指数(1月速報値)

全国の物価動向の先行指標。高市首相が掲げる消費税の停止案の「必要性」や「遅さ」を占う最重要データ。

1月29日(木)

完全失業率・有効求人倍率(12月分)

雇用情勢の安定を確認。ここで悪化が見られれば、現職への逆風が強まります。

1月29日(木)

消費動向調査(1月分)

有権者が今後の物価や暮らしをどう見ているかの「体感温度」。

1月30日(金)

小売業販売額(12月分)

年末商戦の勢い。消費者の購買意欲が減退していれば、内需不振の批判が高まります。

2月5日(木)

家計調査(12月分)

選挙前最後の大型指標。実際に家庭がどれだけお金を使ったかを示し、物価高による「買い控え」の有無を証明します。

2月6日(金)頃

毎月勤労統計調査(12月分速報)

「実質賃金」がプラスを維持できているか。給与が物価上昇に追いついていない結果が出れば、投票直前の致命的な打撃になり得ます。

 

このカレンダーには、書かれていませんが、中国が、高市政権を阻止したいという意図があれば、何らかのアクションを起こす可能性があります。

 

2)2月8日の謎

 

イベントカレンダーで、最も重要なイベントは、2月6日の毎月勤労統計調査(12月分速報)です。

 

毎月勤労統計調査によって、実質賃金の伸びがわかります。

 

実質賃金が伸びているというファクトをもとに、2月8日の選挙ができれば、与党は圧倒的に有利になります。

 

2月6日の実質賃金の伸び別の選挙結果予測は次になります。



シナリオ

実質賃金の見込み数値

有権者の心理状態

予測獲得議席(自民)

政権への影響

A:勝利

+1.5% 以上

「ボーナスも増え、生活が上向いた」と実感する。

245 〜 255

単独過半数を確保。高市長期政権へ。

B:伯仲

+0.1% 〜 +0.5%

「ボーナスで助かったが、普段は苦しい」と半信半疑。

225 〜 235

単独過半数割れ。維新との連立が必須に。

C:敗北

マイナス(0%未満)

「ボーナスがあっても物価高に勝てない」と絶望。

200 〜 215

大敗。退陣ドミノや政権交代の現実味。



実は、2月6日の毎月勤労統計調査(12月分速報)にはトリックがあります。

 

毎月勤労統計調査(12月分速報)には、ボーナスが含まれます。したがって、名目値が大きくなります。

 

東京都区部消費者物価指数(2025年12月)は、111.9(+2.0%)です。

 

この数字を使うと、実質賃金は、1.5%を越えるという皮算用があります。

 

これが、2月8日に選挙を設定した理由であると思われます。

 

この実質賃金+1.5% 以上で、「ボーナスも増え、生活が上向いた」との実感があり、獲得議席数245 〜 255(単独過半数を確保。高市長期政権へ)というシナリオが破綻する原因が2つ考えられます。

 

第1は、1月29日(木)の消費動向調査(1月分)が、3%を越える場合です。

 

しかし、この確率は、高くないと思われます。

 

とくに、ガソリン税が減っているので、低めになっています。

 

第2は、極端な円安が進んだ場合です。

 

1月26日現在では、マーケットは政府の介入を予想して円高に動いています。

 

レートチェックや介入の「直接的効果」は1週間程度で薄れる可能性が高いですが、「選挙まで政府は絶対に円安を許さない」という市場のコンセンサスが形成されていれば、2月8日までは154〜156円程度の水準で踏みとどまる(円高維持)可能性が高いと考えられます。ただし、選挙という重石が外れる2月9日以降、強烈なリバウンド(円安への揺り戻し)が起きるリスクが高いです。

 

つまり、2月8日までの円高は、選挙対策のフェイクになります。

 

有権者が、この円高(つまり、実質賃金の上昇)は、フェイクであると判断すれば、「選挙まで政府は絶対に円安を許さない」という市場のコンセンサスは崩壊します。

 

次回は、選挙後を含めて、この点を検討をします。