日本の特定鳥獣保護管理計画では、「生態学的な存続条件」と「社会的な許容条件」の範囲内で、「目標とする個体数水準」を定めることになっています。
現実に、クマ問題がおきています。
これは、「生態学的な存続条件」と「社会的な許容条件」が、うまく機能していないので、「目標とする個体数水準」の管理が出来ていないことを示しています。
データは、「出没件数、人身被害件数、死亡者数です。
一方、信頼できるクマの個体数のデータはありません。
Geminiに、確認した個体数管理に必要な主要データのリストを付録につけます。
ツキノワグマの最高齢は、20歳を越えます。
信頼のできるデータの取得には、20年はかかります。
アメリカのグリズリーベアの調査は、1970年頃、50年前に始まっています。
クマ対策に、専門家をあつめても、データがないので、科学的な意思決定はできません。
マスコミ受けする無責任な専門家が、データがなくともわかっているようなデタラメな説明をしています。
ドングリが増えたか減ったかもわかっていません。サンプルポイントが代表値にならない場合があるので、リモートセンシングのデータとクロスチェックをかける必要があります。
特定鳥獣保護管理計画が、うまく機能していない問題をCopilotとChatGPTに聞くと、特定鳥獣保護管理計画が、現状では、問題があるというような辛口の反応をします。
同じ問題をGeminiに聞くと、Geminiは無謬主義の官僚的答弁をします。
特定鳥獣保護管理計画は、過去には、問題があったが、現在は、県が問題点を認識して改善しているので、問題はないという答えが返ってきます。
しかし、信頼できるデータの取得には、20年はかかることを考えると、現在は、改善しているので、問題はないという答えを受け入れることは困難です。
「社会的な許容条件」は、「生態学的な存続条件」で決まる最少のコロニーの個体数と、住民が受け入れられる最大の個体数の間できまります。
「生態学的な存続条件」で決まる最少のコロニーの個体数の推定には、信頼のできる個体数管理モデルが必要になります。
つまり、現状では、「生態学的な存続条件」の検討を始められる状態ではないと考えられます。
「目標とする個体数水準」は、2025年のクマの個体数より小さくなると思われます。
これは、2025年の被害に対する感情を元に、「社会的な許容条件」を決めてはいけないことを示しています。
マスコミは、感情をあおって、視聴率かせぎに熱心になっています。
熊は絶滅させるべきであると主張する人も出ています。
環境省が、特定鳥獣保護管理計画を適切に運用してこなかった可能性があります。
秋田県と青森県にまたがる白神山地は、1993年に、日本で初めてのユネスコ世界遺産(自然遺産)に登録されました。これから、環境省は、白神山地での狩猟を強く取り締まるようになりました。その結果、マタギは失業していなくなりました。現在いるマタギは、観光ビジネスのマタギです。かつて、クマの個体数管理をしていたマタギは、今世紀には、淘汰されています。マタギはクマがいなくなると生活ができなくなるので、クマを絶滅させない水準で、捕獲していました。ハンターには、このような個体数管理をする動機はありません。
特定鳥獣保護管理計画は、実際には、レッドデータブックに見られるように、種の保存に偏って運用されてきた可能性があります。
付録:
🐻 個体数管理に必要な主要データ
個体数管理に必要なデータは、主に以下の2つのカテゴリーに分けられます。
- 出生に関するデータ(個体数の増加要因)
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項目 |
概要 |
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出産可能なメス熊の個体数 |
繁殖活動に参加できる成熟したメスの総数。この数が「生まれる子どもの総数」の基礎となります。 |
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出産頻度(出産間隔) |
メス熊が何年おきに出産するか。年間の出生率を計算するために必要です。 |
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1度に産む小熊の数 |
一度の出産で生まれる子どもの平均数。 |
- 死亡に関するデータ(個体数の減少要因)
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項目 |
概要 |
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子熊の死亡率 |
生まれた子が成獣になるまでにどれだけ生き残れるか。個体群の成長率に最も大きな影響を与えます。 |
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成獣の死亡率 |
捕獲(狩猟・有害駆除)や自然死(病気、事故、闘争など)による成獣の死亡率。特に管理捕獲数(駆除数)は重要な管理指標となります。 |
📚 補足:個体群モデルの精度を高めるデータ
上記の基本的な要素に加えて、より正確な個体数管理を行うためには、以下のデータも重要となります。
- 年齢別/性別のデータ:
- 初産年齢: 何歳から出産を開始するか。
- 平均寿命: 成獣の年齢構成。
- 生息環境のデータ:
- 生息地の広さ・質: エサ資源や環境収容力(その環境が維持できる個体数の上限)の推定。
- 食物の豊凶: ドングリなどの主要なエサの作柄。これがクマの行動(人里への出没)や、メスの**出産頻度(栄養状態の改善で間隔が短縮する)**に影響を与えます。
これらのデータを組み合わせて個体群動態モデルを構築することで、「現状の捕獲数を維持した場合、将来的に個体数はどうなるか」といった予測が可能になり、適切な管理目標(保護すべきか、個体数調整を行うべきか)を設定できます。