齋藤ジン著『世界秩序が変わるとき・新自由主義からのゲームチェンジ』を読んでいます。
一番よく理解できない点は、どうして著者が、この本を書いたかという点です。
著者は、ファンドマネージャーを相手に、情報サービスをしています。
ファンドマネージャーにとって、どこにでもある情報には、価値はありません。
インサイダー取引は違法ですが、インサイダー取引で儲けられる理由は、そこには、他にはない情報があるからです。
著者は、他にはない情報を提供するビジネスをしているように見えます。
他にはない情報には、ファクトだけでなく、ファクトの解釈が含まれます。
皆がまだバブルは崩壊しないと考えているときに、何時バブルが崩壊するというファクトの解釈が、適切にできれば、価値があります。
こう考えると、ベストセラーを読む人は、どうかしていることになります。
これが、「どうして著者が、この本を書いたか」が理解できない理由です。
もちろん、今まで、他にはない情報を提供するメディアはほとんどありませんでした。
しかし、AIは、この他にはない情報を提供することができます。
AIに質問すると最初に、一般に流布している情報をまとめてくれます。
この情報は、ベストセラーの情報と変わりません。
しかし、その後で、クリティカルな質問をすると、他にはない情報を提供してくれます。
これは驚くべきことです。
AIが出現した結果、暗記の価値が激減して、質問の価値が上がっていると思います。
病気になったときに、検索・読書では、一般的な情報しか、えられませんが、クリティカルな質問をすると、他にはない情報を提供してくれます。
もちろんChatGPTの利用規約には、次のような免責条件がかかれています。
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信用、教育、雇用、住宅、保険、法律、医療、その他の重要な決定など、個人に法的又は重大な影響を与える可能性のある目的において、その個人に関連するアウトプットを使用してはなりません。
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しかし、この免責条項は、ChatGPTと対話して、どうも病気らしいので、病院にいってみるという利用を排除するものではないと思います。
AIは、プログラムコードをつくることができます。これは、他にはない情報を提供してくれていることを意味します。
ChatGPTは、作成したプログラムコードのただしさを保証しませんが、作成したプログラムコードの利用を禁止している訳ではありません。
AIに、他にはない情報を提供してもらう場合に、参考になるのは、質問の作り方になります。