2025年度予算の衆議院通過

与党の自民党公明党、野党の日本維新の会の3党幹事長が3月3日に会談し、4日の衆議院本会議で、2025年度の予算案に賛成することで合意しました。

 

4日午前、衆議院予算委員会で新年度予算案の採決が行われ、自民党公明党日本維新の会の賛成多数で可決されました。

 

AERAによると、3党の合意書には、「合意後も引き続き、自民党公明党、維新の3党の枠組みで、合意事項の実現に責任と誠意をもって取り組む」と書かれているそうです。

 

<< 引用文献

「自民と一緒になってどうするんだ」 与党に寄り添い予算案に賛成した維新、内紛で高まる分裂危機 2025/03/05 AERA

https://news.yahoo.co.jp/articles/436a6c7fab722615196fa4348b134e51858daf1d

>>

 

2024年11月20日に、自民、公明、国民民主の3党は、年収103万円を超えると所得税が課される「103万円の壁」を引き上げることで合意しました。国民民主の主張を与党側が受け入れた。11月22日にも閣議決定する経済対策に明記することになりました。

 

その内容は、以下です。

(今後の取組)

いわゆる「103 万円の壁」については、令和7年度税制改正の中で議論し引き上げる。

また、「ガソリン減税(いわゆる暫定税率の廃止を含む)」については、自動車関係諸

税全体の見直しに向けて検討し、結論を得る。これらに伴う諸課題に関しては、今後、

検討を進め、その解決策について結論を得る。

<< 引用文献

国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策~全ての世代の現在・将来の賃金・所得を増やす~(令和6年11月22日)

https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/keizaitaisaku.html

>>

 

2024年11月20日の国民民主党も、2025年3月3日の日本維新の会も、意味不明な合意をしています。

 

両党とも、思考が、段落の論理で形成されています。

 

パラグラフの論理でいえば、「合意後も引き続き、自民党公明党、維新の3党の枠組みで、合意事項の実現に責任と誠意をもって取り組む」や、<「103 万円の壁」については、令和7年度税制改正の中で議論し引き上げる>は、合意文書ではありません。ここには、パラグラフの論理の3点セットはありません。

 

また、「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」も、段落の論理でかかれています。

 

この経済対策には、3点セットがないので、パラグラフの論理では理解できません。

 

毎日新聞は、次のように伝えています。

トランプ米大統領は3日、円安・ドル高で米製造業が不利な立場に置かれたとして日本を名指しで批判した。

 

 トランプ氏は「以前は日中の首脳に電話をかけ、『不公平な通貨切り下げを続けることはできない』と伝えてきた。だが、私がすべきなのは『関税を少し上げる必要がある』と伝えることだけだ」と述べた。今後は関税引き上げを交渉材料に通貨安の是正を促していく考えを示した。

 

 一方、加藤勝信財務相は4日の閣議後記者会見でトランプ氏の発言について「通貨安政策は取っていない。先般の為替介入を見てもらえば理解してもらえる」と反論した。林芳正官房長官も同様の見解を示し、「(日米間で)引き続き緊密に議論していく」と語った。

 

 政府・日銀は昨年、過度な円安の是正に向け、円買い・ドル売りの為替介入を複数回実施している。

<< 引用文献

トランプ氏、円安で日本批判 関税引き上げちらつかせ是正要求へ 2025/03/034 毎日新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/11f5263b87c8e3cd21eb16c56a178bf00ed11c55

>>

 

パラグラフの論理で考えれば、円ドルレートは、日米の金利差できまります。

 

したがって、トランプ大統領は、日銀が、金利をあげて、金融緩和政策を中止するようにもとめています。

 

「円買い・ドル売りの為替介入」を問題にしている訳ではありません。

 

筆者には、日銀が、金利を上げられるか、金利を上げるべきかは、判断できません。

 

ともかく、パラグラフの論理で考えれば、トランプ大統領の要求は、金利を上げろということです。

 

これは、円高になりますので、ガソリン代と原材料費が下がり短期的には、消費者にはプラスになります。

 

トランプ大統領は言っていることに、首尾一貫性はありませんが、全ての発言が消費者にマイナスになる訳ではありません。

 

金利を上げれば、関税は上げないといっています。

 

これに比べれば、維新と国民民主党の交渉(ディール)は、あまりに、稚拙です。

 

デールの方法については、トランプ大統領から、学ぶべき点も多いと思います。

 

トランプ大統領であれば、合意事項を、守らない場合の交渉カードをちらつかせて、交渉を有利に運ぼうとします。

 

筆者には、維新と国民民主党は、交渉カードを持っていないように見えます。

 

交渉カードが、2025年度の予算案であれば、このカードの有効期限は、2025年度の予算案の成立までです。

 

3月4日の衆議院本会議で、2025年度予算案が成立して、この交渉カードは、無効になりました。交渉カードがなくなれば、「合意後も引き続き、自民党公明党、維新の3党の枠組みで、合意事項の実現に責任と誠意をもって取り組む」は、空手形になります。

 

今後、空手形が守られませんが、空手形を守らないといって苦情をいうのは、ディールを理解していない証拠です。

 

そう考えれば、維新は、ディールに失敗したことは明らかです。

 

トランプ大統領は、金利をあげて、円高を要求しているのですから、消費者は、歓迎してもよいはずですが、何故か、そうなっていません。