パラメトリックマスク(1)

パラメトリックマスクは、ピクセルのRGB値をもとに、マスクを作成する方法です。

 

2016年まで、Lightroomユーザーであったブルース・ウイリアムさんは、当時のLghtroomには、類似の機能はなかったといっています。マウスポインターで、図形の縁をなぞらなくともよいので、大変便利です。

 

画像の一部分を編集する機能について、RawTherapeeの解説であるRAW Mediaは以下のように書いています。

 

<==

 

画像の一部分を編集する機能は、RawTherapeeのローカル編集(部分的な編集)はRT-スポットと呼ぶユニットをベースに行います。原理は元々Nikon Capture NX2©で使われていたU-Pointのコンセプトに似たもので、その後Nik Collection© DxO PhotoLab©、Caputure NXD©でも使われています。RT-スポットは、この手法を元にJacques DesmisがRawTherapee専用のアルゴリズムとして開発したものです。

 

RawTherapeeの手法は、GIMPPhotoshop©などで広く知られているローカル編集のアプリケーションの手法とは全く異なります。これらアプリケーションは、基本的にブラシやレイヤー、ブレンドマスクに関連したlassoやmagic wandsなどのツールを使いますが、通常、編集に時間がかかり、複雑な形状の部分的な画像には使いづらいことがあります。 

 

==>

 

RAW Media

https://rawpedia.rawtherapee.com/Local_controls/jp

 

なお、RT-スポットは、2020/02/04にリリースされたRawTherapee 5.8(2022年9月現在の最新版)から初めてサポートされたようです。

 

これをみると、magic wandsを使う方法とRawTherapeeなどのRT-スポットを使う方法があることがわかります。

 

darktableは、どちらかと言えば、RT-スポットに近い方法です。darktable4.0では、RT-スポットは採用されていませんが、将来のバージョンアップに含まれる可能性はあります。

 

darktableには、magic wandsはありませんが、パラメトリックマスクで、代用可能です。

 

RT-スポットはコアなエリアから周辺を拡げていきますが、パラメトリックマスクには、コアなエリアの概念はありません。その代わりに、描画マスクとパラメトリックマスクを合成して使います。このテーマは後で、扱います。

 

作例で説明します。

 

写真1がサンプルです。

 

モノクロームモジュールを使って、彼岸花の赤以外の部分をモノクロにするためのマスクを作成します。

 

彼岸花の形状は複雑で、周囲をなぞって、描画がマスクを作成することは困難です。

 

写真2は、描画マスクのサブメニューです。

水色の四角で、囲んだC型のアイコンが描画マスクのアイコンで、これをONにすると、水色の長方形で囲まれたparametric maskという行が表示されます。

この行には、channel tabsのL、a、b、C、hの文字が見えます。

これは、Lab色空間の軸と、C (LCh の彩度) および h (LCh の色相)C (chroma of LCh) と h (hue of LCh)です。

 

写真3では、h (LCh の色相)で、彼岸花の部分にマスクを作っています。

 

写真4では、マスクを反転させています。

 

彼岸花の赤以外に、オレンジ色の部分もマスクから外れています。

 

写真5では、更に、aチャンネルで、条件を追加しています。

 

写真4より、オレンジは減りましたが、まだ、少し残っています。

 

これ以上、オレンジを減らすと、影響が彼岸花の赤にもでるので、ここで止めています。

 

自然の風景には、色々な色が隠れて入っているので、パラメトリックマスクだけで、対象エイルを抽出するのは難しいです。

 

写真6に見るように、ここまでは、Lab色空間を使っています。

 

シーン参照のRGB色空間に切り替えたれいが、写真7です。



シーン参照 RGBカラー スペースで動作するモジュールには、g (グレー)、R、G、B、Jz (JzCzhz の輝度成分)、Cz (JzCzhz のクロマまたは彩度)、および hz (JzCzhz の色相) のデータ チャネルがあります。 . g (グレー) 値は、R、G、および B チャネルの加重平均として計算されます。正確な加重は、使用されている作業カラー スペースによって異なります。JzCzhz 色空間は、LCh が Lab 空間の極表現であるのと同様に、Jzazbz 色空間の極表現です。Lab 色空間の L と同様に、Jz はピクセルの明るさを表したもので、私たちが明るさを知覚する方法と一致します。ただし、Jzazbz 色空間は、ハイ ダイナミック レンジの画像に適していて、Lab 空間よりも色相シフトの影響を受けにくくなります。

 

写真1

 

 

 

写真2

 

 

写真3

 

 

写真4

 

 

写真5

 

 

 

写真6

 

 

写真7