10)花を選ぶ
今回は、アジサイを例に、花の選び方を考えます。
写真1には、アジサイの花が7つ写っています。この品種のアジサイの花は開くにつれて、青色が濃くなります。
青色から見ると、花が十分に開いてから、撮影するのが望ましいように見えます。
しかし、花の撮影においては、単色は表現が難しいです。
あるいは、写真の見栄えを考えるとグラ―デーションが写真に立体感を与えます。
写真1の3つの花を見ると、青だけより、青とクリーム色が適度に混ざっている方が、見ばえがします。
写真2は、写真1より、青が少なく、クリーム色が多いです。ここまで、開花していないと、開花前の印象を与えますが、立体的です。
このアジサイの花は、開くにつれて、花の形が平面的になります。
写真3は、写真2より、さらに、つぼみに近い状態です。青色は薄くなりますが、立体感が一番強いのは、この写真です。
アジサイの標準的なイメージに一番近いのは、写真1ですが、写真には、少し意外性があった方が目を引きます。
写真1と写真3で、どちらが目を引くかといえば、写真3のように思われます。
もちろん、写真1と写真3の開花の中間もありますし、フレームの開花のレベルの違う花を入れることもできます。
そうなると、まず、頭の中で、表現したい花の組合せを考えて、それに近い花を探す方法がよいと思われます。