RAW現像には、darktableを使っています。
その大きな理由は、次の2点です。
(1)シーン参照ワークフローが使える。
(2)ゾーンシステムは使える。
ここでは、筆者の理解している範囲で、露光と、ゾーンシステムの説明を試みます。
1)適正な露光
マニュアルに書いてある適正な露光は、カメラ内で、Jpegに現像する場合の適正な露光です。RAW現像する場合には、マニュアルに書いてある適正露光にこだわる必要はありません。原則は、白飛びしない一番明るい露光が適正露光になります。
2)ゾーンシステムのメリット
最初に、ゾーンシステムのメリットを示しておきます。
写真1と写真2は、貝母(バイモ)です。
写真1は、撮影したままの条件で現像しています。
写真2は、トーンイコライザーで、露光のゾーンを編集しています。
写真1と写真2の写りに大きな違いはありません。
ただし、写真2では、撮影したい対象が、バイモの花であることが、すぐにわかります。
注目したいゾーンにあわせて、ゾーン間の露光を調整する方法が、ゾーンシステムです。
注目したい部分を明確にする手法は、ゾーンシステムに限定はされません。
たとえば、注目したい部分以外をボカシてしまう手法もよく用いられます。
ただし、この手法はいつでも使える訳ではありません。
これに対して、ゾーンシステムは、いつでも使うことができます。
とはいっても、ゾーンシステムには、効果を発揮しやすい条件があります。
次には、この条件を考えてみます。