PC用ソフトウェア「Digital Photo Professional」を使うか、カメラ内現像で、デジタルレンズオプティマイザを使うと回折の影響を補正できるようです。
以下は、Kiss Mの商品説明ページです。
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カメラ内で高度な画像補正が可能。
EOS Kiss Mは、カメラ内にデジタルレンズオプティマイザを搭載。PC用ソフトウェア「Digital Photo Professional」でしか操作できなかった補正をより気軽に行うことができます。レンズの特性によって起こる場合がある「色にじみ」などを高精度に補正。ディテールまでより鮮明な一枚に仕上げられます。
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使い方は、撮影メニュー1に「レンズ光学補正」の「デジタルレンズオプティマイザ」をオンにすれば良いようです。
カメラ内現像で、対応しているレンズは、以下の3本です。
EF-M15-45mm F3.5-6,3 IS STM
EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM
EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM
「Digital Photo Professional」を使った場合の情報は以下です。
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デジタルレンズオプティマイ(DLO)について
デジタルレンズオプティマイザとは、レンズの収差補正では補正できない、結像性能に関わる残存収差や物理現象である回折現象による解像劣化を、それぞれのレンズの設計値を用いて除去して、画像の解像感を上げる機能です。対象となる画像は、対象レンズで撮影された RAW 画像です。
JPEG 画像、TIFF 画像、S-RAW 画像、M-RAW 画像の補正はできません。また、当機能を使用するためには、あらかじめ、画像を撮影したレンズの [ レンズデータ ] をパソコンにダウンロードしておく必要があります。なお、デジタルレンズオプティマイザを使用する前は、画像の [ シャープネス ] または [ アンシャープマスク ] の [ 強さ ] を [ 0 ] に設定することをおすすめします。
メモ
デジタルレンズオプティマイザを適用すると、[ シャープネス ] または [ アンシャープマスク ] が強くかかり過ぎることがあります。あらかじめ、画像の [ シャープネス ] または [ アンシャープマスク ] の強さを [ 0 ] にしてから、デジタルレンズオプティマイザを使用することをおすすめします。
[ シャープネス ] または [ アンシャープマスク ] の調整は、画像にデジタルレンズオプティマイザを適用した後にあらためて行ってください。
メモ
デジタルレンズオプティマイザを適用した画像は、レンズ補正ツールパレットで [ 色収差 ] の補正を行うことはできません。
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筆者は、現像には、「darktable」を使っているので、「Digital Photo Professional」との差がどのくらいあるのか気になるところです。
後で、比較してみたいと思います。
とはいえ、F11までなら、DLOは不要なはずです。
なお、「EOS Rユーザーの方は、カメラ側の初期設定でDLOがオンになっているので、DPPでの操作は不要です」と書かれていますので、EOS Rの場合には、RAW画像のレベルで、回折補正がなされているようです。また、EOS Rは、RAW保存形式に、デュアルピクセルRAW(DPRAW)を選ぶことができ、その場合には、DPPで、現像時に解像度の調整ができるようです。
この辺りは、日進月歩なので、Kiss M2の次の機種では、EOS Rと同等の機能が掲載されるかも知れません。また、メーカーによるRAWの互換性が失われるのは、避けたいです。当面、特殊はRAWフォーマットをつくるよりも、マルチショットをHDRのRAWで保存できるようになることを期待しています。
引用文献
大型センサーと、新・映像エンジンDIGIC 8が生みだす高画質
https://cweb.canon.jp/eos/lineup/kissm/feature-highquality.html
【カメラ】Digital Photo Professional Ver.4.x でデジタルレンズオプティマイザを使用する方法
「レンズ補正」でより高画質な仕上げを
https://cweb.canon.jp/eos/software/dpp4.html?id=cig_arti_phototech