トヨタのマップボックス~2030年のヒストリアンとビジョナリスト

2022/04/20のNewsweekのジェイク・リンゲマン氏の記事によると、「トヨタは、ウェブ型地図プラットフォームを開発するマップボックス社と提携し、自動車搭載ナビをマップボックスに切り替えたそうです。この技術は、すでに北米トヨタピックアップトラックのタンドラや、レクサスのクロスオーバーSUVのNXなどに導入されています」

 

この記事だけを見れば、トヨタのユーザーの使い勝手が良くなったことを喜ぶべきです。

しかし、「変わらない日本」問題からは、単純には喜べません。

 

第1に、従来、トヨタは、日本で設計を行い、それを海外の市場にも展開してきました。今回、北米トヨタは初めて、設計の自主性を認められ、この技術を最初に、北米トヨタで実装しました。

 

第2に、実装されたマップボックス社の技術は、北米で開発されています。

 

つまり、次のことが言えます。

 

(1)自動車搭載ナビに替わる技術は日本では開発できなかった。

(2)自動車搭載ナビを新しいシステムに切り替えるというビジョンは、日本のトヨタではなく、北米トヨタから出てきた。




引用文献

 

スマホに劣るカーナビはもういらない、トヨタが革命に着手 2022/04/20 Newsweek ジェイク・リンゲマン

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/04/post-98545_1.php