2022年のチームラボ偕楽園光の祭りを撮る(1)

2021年のチームラボ偕楽園光の祭りの撮影の失敗を考えて、チャレンジしたのですが、2022年も、失敗でした。

以下に、問題点の説明をします。

暗所の撮影では、シャッター速度とISOの設計が課題になります。

暗所では、ISOを上げないで、シャッター速度を延ばした長時間露光を進めることが多いのですが、それは、シャッターが開いている間に、対象の光が変化しない場合に使える手法です。

チームラボの光は、刻々と変化するので、この手法は使えない点が、難しくなる理由です。

カメラとレンズは以下です。

1)オリンパス OMD-EM1 MKII 12-80mmF2.8 2)キヤノン Kiss M シグマ16mmF1.4

1)は、画角12mmの写真で、使っています。 2)は、画角16mmの写真で、使っています。

写真1と2は、竹林の前に貼られたスクリーンに、漫画が投影されています。

写真3から8は、梅林です。

写真1 1.3" 12mm F2.8 ISO1600 写真2 1/20 16mm F1.4 ISO3200 写真3 1/10 12mm F3.5 ISO6400 写真4 1/10 12mm F3.5 ISO6400 写真5 1/10 16mm F1.4 ISO1000 写真6 1/10 16mm F1.4 ISO1000 写真7 1/8 16mm F1.6 ISO640 写真8 1/25 16mm F1.4 ISO1600

写真1はOMD-EM1 MKIIで、シャッター速度1.3秒で撮影しています。

写真2は、Kiss Mで、シャッター速度1/20秒で撮影しています。

夜間の撮影では、カメラのモニターで、画像の細部までチェックすることは困難です。

写真1と2は、アニメのコマが出ています。 ここには、写真を載せていませんが、1/10秒で、線が3本になるので、1コマは0.03秒程度と思われます。1/29秒(0.05秒)では、1コマまたは2コマが入ります。1/30秒程度であれば、フレームに入るコマは1つだけになるはずです。 つまり、シャッター速度を1/30秒に固定して、F値をレンズの一番明るい値に設定し、ISOを調整することで、露光を合わせるべきです。

筆者は、現場で、カメラのモニターで、写真1を見た時に、手ぶれだと勘違いしました。写真1のシャッター速度は1,3秒ですが、手ぶれはありません。手振れと勘違いした結果、以下では、kiss Mを中心に撮影してしまいます。

写真3から8では、写真3と4は、OMD-EM1 MKIIを使っています。レンズは、F2.8なので、ISOは6400にあげましたが、1/10秒では、明るすぎで、F値が、F3.5まで絞られています。この場合には、ISO1600で、絞り優先F2.8で、撮影した方がよかったと思われます。ここでは、ISO6400固定で、シャッター速度優先を使ったので、F値が絞られています。こうした理由は、2021年の梅林では、シャッター速度が短すぎる問題が生じたためです。それは、ライティングは時間とともに変化するため、シャッター速度を長めにとるべきと考えたためです。OMD-EM1 MKIIであれば、シャッター速度2秒までは、手もちで撮影できますので、より長いシャッター速度にすべきでした。

写真5から写真8は、Kiss Mを使っています。Kiss Mにも、シグマ16mmF1.4にも手ぶれ防止機能がありません。ISOは上限3200に設定しました。しかし、明るすぎて、ISOが下がっています。写真8が1/25なので、問題はありませんが、1/10秒と1/8秒の写真には、手ぶれが反映されています。梅林の場合には、変化する光源の明るい部分を取り込む必要があり、シャッター速度を長めにとる必要があります。この場合には、レンズの明るさは、問題にならず、手ぶれ防止効果の大きな機材を使うべきでした。

写真3と4は、ISO6400で、写真5から8は、ISO640-1600なので、ISOだけで見れば、写真5から8の方が、写真3と写真4より、鮮明に写っているはずですが、写りのよいのは、写真3と4です。

写真5から8で、中間トーンが残っているのは、写真8だけですが、写真3と4では、中間トーンがきれいに表現されています。

シグマ16mmF1.4は、コンテンポラリーシリーズで、画質の良さにより、手頃な価格とサイズを優先していますので、画質に過大な期待はできないのですが、ここまで、オリンパスと差がつくとは思っていませんでした。

暗所では、レンズ性能の違いが大きく出てしまうことがわかります。

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写真1

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写真2

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写真3

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写真4

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写真5

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写真6

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写真7

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写真8