2022/02のBCNの売れ筋のレンズ交換式カメラと交換レンズ(1)

カメラ等の家電製品を購入する時には、kakaku.comの最安値を参考にしています。

筆者は、パナライカのレンズが好きなので、m4/3の「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S. H-ES12060」は、価格が下がればと思って、時々、kakaku.comを見ていますが、何故か、最近1年は、価格が上昇して、最近の最安値は、初値と同じレベルまで上がっています。

他のメーカーの交換レンズも、眺めていたら、ニコンでは、売れ筋連キングの1位は、45万円の望遠レンズでした。kakaku.comや、カメラ専門店の売れ筋は、プロの偏っていて、一般の市場を反映していないといわれていますが、流石(さすが)に、45万円のレンズが1位はあり得ないので、サンプル数が少なすぎて、ランキングが使えないのではないかと思いました。

そこで、BCNランキングをみましたので、その報告です。

今回は、カメラの部分です。

1)ミラーレス一眼カメラの実売台数ランキング


「BCNランキング」2022年1月31日から2月6日の日次集計データによると、ミラーレス一眼カメラの実売台数ランキングは以下の通りとなった。

1位 EOS Kiss M2 ダブルズームキット ホワイト EOSKISSM2-WZKWH(キヤノン):105千円

2位 EOS Kiss M2 ダブルズームキット ブラック EOSKISSM2-WZKBK(キヤノン):105千円

3位 EOS M6 MarkII ダブルズームキット シルバー EOSM6MK2SL-WZK(キヤノン):125千円

4位 OLYMPUS PEN E-PL10 EZ ダブルズームキット ホワイト (OMデジタルソリューションズ):77千円

5位 LUMIX G100 標準ズームレンズ トライポッドグリップ付属 DC-G100V-K(パナソニック):80千円

6位 Z fc 16-50 VR SLレンズキット ZFCLK16-50SL(ニコン):132千円

7位 VLOGCAM ZV-E10 パワーズームレンズキット ブラック ZV-E10L(B)(ソニー):120千円

7位 EOS RP・RF24-105 IS STM レンズキット EOSRP-24105ISSTMLK(キヤノン):150千円

9位 α7 IV ILCE-7M4(ソニー):296千円

10位 α6400 ダブルズームレンズキット シルバー ILCE-6400Y(S)(ソニー):142千円


マウント別に整理すると以下になります。

EF-M マウント 1位、2位、3位 m4/3 マウント 4位、5位 Zマウント 6位(APS-C) Eマウント 7位(APS-C)、9位、10位(APS-C) RFマウント 7位

2022/02時点で、キヤノンは、RFマウントのAPS-Cを出していません。

ソニーのEマウントとニコンのZマウントには、フルサイズとAPS-Cがあります。

イカのLマウントも、フルサイズとAPS-C共通です。

EF-M マウントは、RFマウントのAPS-Cが出ると、恐らくなくなるので、プロからは、非推奨ですが、実際には、ベストセラーです。

ただし、RFマウントのAPS-Cは出ない可能性もあります。

1位、2位、3位のレンズは以下です。

望遠ズームレンズ「EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM」と、標準ズームレンズ「EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM」。

途中の画角が切れていますが、それを無視すると、換算24-330㎜の画角になります。の画角になります。

4位のオリンパスのレンズは以下です。

電動式パンケーキズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ」と望遠ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R」が付属。

換算28-300mmの画角になります。

5位と7位は、動画向けで、9位は、レンズがありません。競合する機種は、残りになります。

6位には、次のレンズがついていまs。

標準ズームレンズ「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR

換算24-150㎜の画角になります。

7位 EOS RP・RF24-105 IS STM レンズキットはフルサイズなので、画角は24-105㎜そのままです。

10位には、次のレンズがついています。

「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」と「E 55-210mm F4.5-6.3 OSS」が付属。

換算24-315㎜の画角になります。

以上を整理します。

1位から3位 換算24-330㎜F4.5-6.3 :105-125千円 4位 換算28-300mmF3.5-5.6 :77千円 6位 換算24-150㎜F3.5-6.3  :132千円 7位 24-105㎜F4-7.1 :150千円 10位 24-315㎜F3.5-6.3 :142千円

フルサイズセンサーのキットレンズ付きカメラで、150千円以下は、7位のEOS RP・RF24-105しかありません。価格的には、競合相手はありません。 しかし、広角側の開始のF4は、ともかく、望遠側のF7.1は、暗いです。

1位から3位のキットレンズは、広角側でF4.5です。 これは、普通のズームレンズの広角端のF3.5より、暗いです。

望遠レンズの94mm(換算150㎜)は、F5.0です。105㎜は、F5.6です。

ダイナミックレンジが極端に大きな場合を除けば、105mmでは、フルサイズのF7.1より、1位から3位のAPS-CのF5.6の方が良く写るはずです。

しかし、成功しているマーケット戦略は、以下です。

1)カメラとレンズはできるだけ小型化する。

2)F値にはこだわらないが、オートモードで撮影した場合に、最低限の画質を確保する。

3)ズームのレンジを確保する。

4)キットの価格を150千円以下に抑える。

今の所、レンズ交換式カメラの売り上げでは、このマーケット戦略は成功しています。

EF-Mマウントの交換レンズは、一通り揃っていますが、種類は、少なく、性能もほどほどですが、サイズと価格をおさえています。

よく言われる「最初は、入門機を買って、それから、グレードアップして、上級機に移行する」ことは想定していません。

交換レンズを購入したり、カメラを買い替える人の割合は、低いので、マーケット戦略には、反映していないと思われます。

つまり、この延長線で、EOS RP・RF24-105 IS STM レンズキットのより低価格化をすすめるのではないかと思われます。

このマーケット戦略の難点は、スマホのカメラとの競合です。スマホのセンサーは小さいので、F値を下げたり、高価なレンズ材料を投入しても、価格には反映しません。

さらに、画像処理のアルゴリズムが優れていますので、スマホの標準である換算画角30㎜で撮影した写真で比較した場合に、今後も、デジカメがスマホに勝てるかは不明です。

ここのところ梅を撮影している比較のレファレンスは、次のレンズです。

M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II

このレンズは、F値が4.8-6.7なので、とんでもなく暗いレンズと評価されますが、150㎜(換算300mm)のF値は、5.6です。

上記のキットで、換算300mmをカバーしているのは、1位から3位、4位、10位 です。

換算300mmで、F5.6は、オリンパスだけで、他は、F6.3 です。しかも、オリンパスのキットレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R」よりは、M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 IIの方が良く写ります。

このレンズは、35千円なので、OLYMPUS PEN E-PL10 EZ ダブルズームキットに、これを買い足しても、112千円で、他のキットと同じ価格帯になるだけです。

しかし、レンズのF値は、購入時には、考慮されませんので、販売実績には、結びつきません。

もっとも、オリンパスの販売戦略も、不明な点があります。

1.標準ズームの広角の画角が換算28㎜は、もはや、オリンパスだけです。これは、なんとかして、欲しいです。

2.EOS Kiss M2 ダブルズームキット ホワイト、OLYMPUS PEN E-PL10 EZ ダブルズームキット ホワイトが、売り上げ上位に入っているところをみると、購入層の多くは女性です。

しかし、黒くないカメラは、OLYMPUS PENだけで、上位機種のOMシーズは、黒しか選べません。カメラのサイズが小さいことがセールスポイントのはずですが、あまり、女性の購入者を意識していないように思われます。

売れ筋カメラのまとめ

1から5位までは、EF-Mマウントとm4/3マウントでした。やはり、大きく、高価なカメラは、あまり売れないことがわかります。Tony Northrup氏の評価では、この2つのマウントは、ほぼなくなる(Likely Phase-out)と予想されていますが、話は、それほど、単純ではなさそうです。

参考

Probably fine (in order from most fine, to least fine):

Sony E
Canon RF
Fujifilm X
Leica M
Nikon Z

Possible Phase Out:

Fujifilm GFX
L-mount
Canon EF
Nikon F

Likely Phase Out:

Canon M
Hasselblad XCD
Micro four-thirds
Pentax K

Tony Northrup tells you what camera mount will survive this disastrous market 2020/06/02 https://www.mirrorlessrumors.com/tony-northrup-tells-you-what-camera-mount-will-survive-this-disastrous-marke/

Tony Northrup Industry Predictions: Fujifilm X Mount Will Survive, but GFX Probably Phase Out (but I do NOT Agree) 2020/05/30 https://www.fujirumors.com/tony-northrup-industry-predictions-fujifilm-x-mount-will-survive-but-gfx-probably-phase-out-but-i-do-not-agree/