自動運転バス(境町)
2020年4月から、日本では一定の条件付きで「レベル 3」の自動運転を可能とする法が整備され、自動運転車による公道走行が認められました。
2020年11月26日(木)から、境町では、ソフトバンク株式会社の子会社であるBOLDLY株式会社及び株式会社マクニカの協力のもと、自動運転バスを3台導入し、生活路線バスとして町の中心部を通るルートで平日のみ運行、定時・定路線での運行を開始しました。自治体が自動運転バスを公道で定常運行するのは、国内で初めてでした。車体はフランスのNavya(ナビヤ)社が販売する自動運転電気バス「NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」を活用し、BOLDLY株式会社が運行及び、管理業務を担っています。料金は、無料です。
乗車定員11人以上の車両が、一般の方の移動手段として期間を限定せずに大半の区間を自動で走行するのは初めてでした。(BOLDLY株式会社調べ)
2021年8月より停留所の数を16カ所に増やして、土日の運行も開始しています。
以上のように、境町は、日本国内では、自動運転の実証が進んでいる方ですが、例えば、シンガポールと比べると見劣りします。
シンガポールの場合は以下です。
2010年;はシンガポール国立大学(NUS)とシンガポール-MIT研究技術アライアンス(SMART)が自動運転ゴルフカートによる実証実験などを実施。
2014年; AV 技術を応用し、ソリューションの研究開発と実証実験を調整する「シンガポール自動運転イニシアティブ(SAVI)」を設立。
2015年;シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)傘下の情報通信研究所(I2R)が、研究開発地区ワン・ノースで、初めての公道実証実験を 24カ月実施。
2016年;南洋工科大学(NTU)には 2016 年に AV の試験研究センター(Centre of Excellence for Testing and Research of AVs(CETRAN)) が設立する。自動運転タクシーの実験が開始される。AVの実証実験のための規則も施行され、実証実験可能な地域も徐々に拡大。
2019年:スウェーデンの自動車大手ボルボ(Volvo)とシンガポールの南洋理工大学(NTU)は5日、共同開発した自動運転の電気バスの試験運行を開始。
2020年;シンガポールの西側ほぼ半分の面積がAV 実証実験の対象地域となり、実験可能道路の総長は1,000kmを越えた。
2019年の自動運転バスは、大型バスなので、日本はかなり見劣りします。
自動運転の実証の遅れは、境町の問題ではないのですが、技術開発を先行しないと、イノベーションに遅れて、国の経済が、傾いてしまうという危機意識が薄いように思われます。
技術開発を先行することは、それだけ、失敗を起こすので、リスクテイクをする必要があります。
リスクテイクと失敗に対する受容性は、経済発展の原動力なので、現状は、問題が多いです。
写真1は、自動運転バスの時刻表です。2系統あります。
写真2と写真3が、自動運転バスです。
- 【10/4 時刻表・定員など変更】自治体初!境町で自動運転バスの定常運行を開始しました。
https://www.town.ibaraki-sakai.lg.jp/page/page002440.html
日本のWILLER、シンガポール国立庭園で自動運転バスの実証実験 2020/12/12 自動運転ラボ https://jidounten-lab.com/u_willer-singapore-2-autonomous-bus
https://www.jttri.or.jp/document/2020/ikari11.pdf
- SINGAPORE’S ROADMAP ON AUTONOMOUS VEHICLES (AV)
https://en.sip-adus.go.jp/evt/workshop2018/file/NGT_Kian_Keong_CHIN_1106.pdf
- シンガポールでの先行事例と日本への導入提案例 WILLER
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/Automated-driving/willer.pdf