ブランケット撮影の研究(3)深度合成の整理(2)

深度合成の整理(2)HDR合成との違い

HDR合成では、手振れなどで、合成する画像にずれが生じてしまうと、それが、そのまま、合成されてしまいます。

それでは、深度合成では、どうなるのでしょうか。

マニュアルには、できるだけ三脚をつかうことを薦めています。

今回は、わかりやすいサンプルが撮影できたので、サンプルを使って説明します。

ピントが合っている画像をP(0)とします。

深度合成では、手前にずれている画像p(-1)、p(-2)と、奥にずれている画像、P(+1)、P(+2)、p(+3)、P(+4)、P(+5)の合計8枚の画像を撮影します。数字が大きい方が、ずれが大きくなります。

枚数の8枚は変更できますが、デフォルトが8枚なので、ここでは、8枚として説明します。

撮影と記録の順番は、以下です。

P(0)、p(-2)、p(-1)、P(+1)、P(+2)、p(+3)、P(+4)、P(+5)

最後に、合成画像p(合成)を作って記録します。

今回の画像では、犬がゆっくりと手前に歩いていますので、合成画像で、どの画像が使われたかが、犬の足の位置を見れば、確認できます。

写真1が、p(合成)です。

写真2が、p(0)です。

写真3が、p(-2)です。

写真4が、p(-1)です。

写真5が、p(+1)です。

写真6が、p(+2)です。

写真7が、p(+5)です。

写真1と他の写真を比べれば、次のことがわかります。

犬のピントがあっている画像は、写真2のP(0)と写真4のP(-1)になります。

背景のドアのヘリにピントが合っている画像は、写真5のP(+1)と写真6のP(+2)になります。

深度合成では、このように、ピントの合っているところを合成しますので、歩いた犬の部分は、合成画像のP(合成)では、ほとんど、写真2のP(0)に、依存していることがわかります。

つまり、大きくぶれると、合成に失敗しますが、小さくぶれた場合には、ぶれによる解像度の低下は、考えなくともよいと思われます。

 

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写真1

 

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写真2

 

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写真3

 

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写真4

 

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写真5

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写真6

 

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写真7