darktable3.6の大きな改善点に、色収差 chromatic aberrationsがあります。
ここでは、古い色収差モジュールの名称変更
色収差chromatic aberrations=>raw色収差 raw chromatic aberrations
と新しい色収差 chromatic aberrationsモジュールの追加が行われています。
そこで、今回から、2つの色収差モジュールを整理しておきます。
まずは、サマーリリースの要約は以下です。
色収差Chromatic Aberrations
古いモジュール
既存の色収差 chromatic aberrationsモジュールは、に名前が変更され、カラーシフトを防ぐための新しいオプションが追加されました。このモジュールはベイヤーセンサーでのみ機能します。
新しいモジュール
新しいモジュールが追加されました。このモジュールは、デモザイキング後にRGBで動作するため、すべての画像とセンサータイプで使用できます。これは、3つのチャネルすべての勾配gradientsが相関していることを保証するために、RGBチャネルの2つを3番目のチャネルとほぼ密接にガイドできる新しいフィルタリング技術(2012年に公開されたに触発された)を使っています。色収差chromatic aberrations は、RGBチャネルの勾配gradientsが画像内で相互にわずかに空間的にシフトしているため、または勾配gradientsが他のチャネルよりも1つのチャネルでよりぼやけてblurryいるために発生することに注意してください。
勾配gradientsの修正に使用される近傍の半径と修正の強度は、ユーザーが定義します。これは、古いモジュールよりも大きな色収差(f / 2.8以上)でうまく機能し、副作用のノイズの一部を正規化します。また、さまざまなガイド戦略を使用するいくつかのインスタンスで使用して、エッジに灰色のフリンジを生成することなく、最も困難なケースも克服できます。
古いモジュールはほとんど、自動設定で動作しますので、新しい色収差 chromatic aberrationsに集中して、攻略すればよいと思われます。
次に、マニュアルを読んでおきます。
色収差 chromatic aberrations
色収差を補正します。
[rawの色収差]モジュールとは対照的に、このモジュールは入力としてrawのデータを必要としません。
ワークフロー
最良の結果を得るには、次の手順を実行することをお勧めします。
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TCAスライダーを使用して、[レンズ補正]モジュールの色収差を可能な限り減衰させます。
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このモジュールの強度strengthスライダーを上げて、その効果をよく確認してください。
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シャープネスとアーティファクトの点で最良の結果をもたらすガイドを選択してください。
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色がウオッシュアウトwashing outされる場合は、強度を下げてください。
より複雑なケースでは、次のことも試すことができます。
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補正モードが異なる複数のインスタンスを使用します。たとえば、最初のインスタンスは「明るくするだけbrighten only」モードで、2番目のインスタンスは「暗くするだけdarken only」モードです。
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パラメトリックマスクまたは描画マスクを使用してモジュールを使用します。
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RGBの赤、緑、青のブレンドモードを使用して、効果を特定のチャンネルに制限します。
モジュール制御
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ガイド guide
補正の基準として使用されるカラーチャンネル。
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半径 radius
効果の半径。色収差がなくなるまで増やします。これは、モジュールの最も重要なスライダーです。
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強度 strength
このスライダーは安全装置として機能し、色収差の影響を受けないカラフルな領域を維持するのに役立ちます。より強力な修正のためには増加させ、より強力な保存のためには減少させます。
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補正モード correction mode
効果を制限して、ピクセルのみを明るくしたり暗くしたりできます。完全に制御するために、これをR、G、Bブレンドモードおよび複数のインスタンスと組み合わせて使用できます。
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非常に大きな色収差 very large chromatic aberrations
色収差 chromatic aberrationsモジュールを実際に使う上での問題点は、次の2つです。
第1は、色収差のある画像を見つける必要があります。最近のカメラとレンズは優秀なので、一目でわかるほど大きな色収差がでることは稀です。ここでは、「FREE RAW PHOTOS FOR EDITING」の画像から、さがしました。
第2は、実際の操作方法です。これは、You tubeの「basic photo processing for beginners in darktable 3.6」を参考にしました。
写真1では、赤い四角で囲った、建物の屋根のヘリに色収差が少しあります。
写真2では、レンズ補正をかけています。この段階で、収差はわからなくなりました。
写真3は、さらに、色収差モジュールをかけていますが、画像上では変化はわかりません。ヒストグラムでは、写真2のヒストグラムの上の赤い四角の部分の青いヒストグラムが消えました。ただし、色収差は、ヒストグラムでチェックするものではないようです。
写真4では、赤い丸で囲んだ花と、その上の葉に、色収差がでています。
写真5では、レンズ補正をかけていますが、色収差は消えません。
写真6では、色収差モジュールをかけています。radiusとstrengthのスライダーは、画像を見ながら、色収差が消え、画像が劣化しないところを探します。今度は、色収差が消えています。
写真7は、写真4の一部(左)と写真5の一部(右)比較です。レンズ補正をかけた右でも、色収差が残っています。
写真8は、写真4の一部(左)と写真6の一部(右)比較です。色収差モジュールをかけた右では、色収差が消えています。