東京都の感染者数の短期予測の評価~コロナウイルスのデータサイエンス(224)

「東京都のコロナウイルス感染者数の短期予測~コロナウイルスのデータサイエンス(223)」の評価をしておきます。

増加係数が、1.65 1.70で、30,31日の感染者数が、3000から4000が予測です。

感染者は、30日が、3300人、31日が、4058人でした。

7日移動平均の増加率(図1青線)は、30日が、1.81、31日が2.17でした。

生の増加率(図1オレンジ線)は、30日が1.43、31日が、2.60です。

7日移動平均の感染者は、24日は検査数がすくなく、移動平均をとっても24日に谷ができるので、反動で、31日の増加率は大きくなります。

31日は4000を超えましたので、推定レンジを少しオーバーしましたが、おおきく外してはいないと考えます。

予測では、増加係数と増加係数の非線形効果が課題になります。

図2のモデルでは、横の増加係数をa、縦の増加係数をbとした場合に、各週増加係数は、a+bxcで計算しています。cは、7月17日を起点とした週番号です。bxcは、追加増加率でも表しています。

7月31日の感染者数の平均は2900人です。青は、不足、黄色は、過多です。

2755(増加率1.75)、2745(増加率1.65)、3011(増加率1.75)が近い値です。この延長線の予測値をオレンジ色で塗ってあります。

8月7日は、この辺りになる可能性が大です。

連休前までは、過去1週間平均の増加率1.5を東京都は使っていました。筆者は、トレンドでは増加していること、デルタ株が拡がっているので、増加率が減少すると予測する要因はないので、当初は、増加率1.65で計算していました。東京都の推定を受けて1.5を追加しました。連休に入って、更に増加率が低下したため、さらに、1.35をくわえました。

図2から見ると、現在の増加率は1.65から1.75と思われます。

図1では、増加率は2をこえていますが、連休効果のリバウンドであれば、いったん、2近くに下がると考えます。ただし、その後は、更に増加する可能性があります。

 

f:id:computer_philosopher:20210731214333j:plain

図1 1週間の増加率

 

 

f:id:computer_philosopher:20210731214401j:plain

図2 モデル推定
  • NHK特設サイト

https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/

 

前の記事

目的と手段の取り違えー益川先生の発言をめぐって 2021/07/31

次の記事

7月第5週の東京都の感染者数のまとめ~コロナウイルスのデータサイエンス(225) 2021/08/01