東京都議会選挙は、新しい時代の幕開けになるのか

東京都議会選挙が、7月4日に、終わりました。

コロナ対策も、選挙結果を反映したものであるとも言われています。

シナリオ分析という手法はあります。これは、預言ではなく、将来をありうるケースに分けて整理する方法です。その場合でも、時代のトレンドを読むことが重要であると言われます。

あるいは、ドラッガー流に言えば、「すでに起こってしまった未来を探せ」ということになります。

日本の社会の変化は東京から起こります。

そうすると、東京で起こった変化を読むことは、「すでに起こってしまった未来」になっている可能性があります。なぜなら、東京で起こった変化は、全国に伝播するからです。

ここでは、2つのポイントを見ます。

中国共産党100周年への対応

第1は、中国外交です。

遠藤誉氏は、次のように指摘しています。

河野洋平氏のメッセージ

――中国共産党は団結して中国人民を指導し、社会主義制度を打ち建て完全なものとしてきた。これは目を見張るばかりの輝かしい成果である。中国共産党が中国の発展をさらに大きく推進し、世界の平和と発展を守るためにさらなる貢献を果たすことを期待している。

立憲民主党の現職議員で、日中友好議員連盟幹事長の近藤昭一氏は、6月10日に中国政府の通信社である新華社の取材を受け、尋常ではない中国共産党絶賛を展開している。

自民党の二階幹事長や公明党が極端な親中であることは広く知られており、アメリカからも名指しで批判を受けている。

つまり、自由民主党、公明党、立憲民主党は、依然として、親中国共産党です。香港問題は、無視です。EUは、完全に、人権が外交にハンドルを切っていますので、この姿は、かなり異様です。

一方、ハフポストによると日本共産党の対応は以下です。

日本共産党の志位和夫委員長は7月1日、中国共産党が結党100年を迎えたことを受け、「東シナ海や南シナ海に対する行動、ウイグルや香港での人権侵害などの行動は、『共産党の名に値しない』とずっと批判してきた」とコメント。「世界が中国に『大きな誤りがある』『国際的なルール、国際法を守れ』という声を上げていくことが大事だ」と述べた。東京都内でハフポスト日本版の単独取材に応じた。

志位氏は、香港紙「リンゴ日報」が停刊に追い込まれた問題でも、6月24日に「香港の言論の自由を圧殺した中国政府の蛮行に、強く抗議する」「人権弾圧を即時中止することを、厳重に求める」などとツイッターで発信していた。

日本共産党は中国共産党との立場の違いを明確にしており、2020年1月の党大会では16年ぶりに党綱領を改定。「大国主義・覇権主義は、世界の平和と進歩への逆流となっている」と追記し、中国共産党を批判した。

なお、都民ファーストには、そもそも外交政策がありません。

こうなると、人権外交を支持するのであれば、事実上、共産党しか選択肢がないという状態になっています。