3DLのモノクロ写真~darktableのプリセットとスタイルファイル(10)

シリーズの最後に、モノクロ写真にも触れておきます。

3d lutは、Stuart SowerbyのFuji Film Simulation Profilesを使っています。

写真1は、「Provia」のカラーです。

モノクロ使う時には、どの場面で使うべきかがポイントになります。

これは、モノクロだけでなく、実際に、使って見ると、3DLの使い方よりも、その場合に、そのパラメータをつかうと効果的であるかの判断の方がずっと難しいです。

「 日本横断徒歩の旅」では、古い歴史を感じさせるシーンだけにモノクロを使っています。

写真2は、まず、セピアを試してみました。確かに、古い感じにはなったけれど、今ひとつの気もします。

写真3は、Momoです。

写真4は、Acrosです。

Acrosの方が、Monoよりはましな気がします。

写真5は、写真4にトーンイコライザーでメリハリをつけました。台座の石などは、質感がでています。

とはいえ、全体に、モノクロでなければ、伝わりにくいものが表現できているとは言えません。

ここで、アンセル・アダムスのことを思い出しました。ゾーンシステムのメリットは、広いダイナミックレンジを表現できることです。モノクロは、カラーから色をとっただけでなく、広いダイナミックレンジでも、中間トーンが保存できるのです。

写真1は、どう見ても、ダイナミックレンジが広いとはいえません。つまり、もとの写真がモノクロ向きではないのではと思いました。

写真6が、ダイナミックレンジが広そうな候補の写真です。

写真7が、Acrosの3d lutを使った画像です。トーンイコライザーなどで加工しています。

ここまで行けば、カラーにないメリットもあると思われます。

シリーズの最後のまとめは、スタイルファイルやプリセットより、表現意図を優先すべきだというものです。

 

  • 日本横断徒歩の旅  内村コースケ

https://www.newsweekjapan.jp/uchimura/

 

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写真1 Provia

 

 

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写真2 Sepia

 

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写真3 Mono

 

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写真4 Acros

 

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写真5Acors

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写真6 カラー

 

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写真7Acors

 

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