「darktableのフィルムシミュレーション(1)~darktableのプリセットとスタイルファイル(5)Fuji X-T20 film simulation packs by Stuart Sowerby(1)」で、
「Fuji X-T20 film simulation packs by Stuart Sowerby」を使う時には、darktable用のスタイルファイルではなく、RawTherapee用の3d litのパラメータファイルを使うべきであると申し上げました。その事例は後で、紹介すると予告しましたので、今回、取り扱うことにします。
Stuart Sowerbyは、RawTherapeeを使う時に、HaldCLUTを使うように指定しています。ここで、HaldCLUTは、RawTherapeeの3d lutのパラメータ集です。darktableもこのパラメータ集を共有しています。
以下では、このHaldCLUTパラメータ集を、HaldCLUT(RT)と呼ぶことにします。
HaldCLUT(RT)の中にも、Fujiフィルムのシミュレーションパラメータがあります。「Fuji X-T20 film simulation packs by Stuart Sowerby」にも、3d lutのパラメータがありますので、2種類のパラメータがあります。
一般的には、HaldCLUT(RT)で、十分ですが、さらに、範囲の広いパラメータを集めたものに、「A collection of HaldCLUT」があります。
さて、Stuart Sowerbyは、RawTherapeeを使う時に、HaldCLUTを使うように指定しているのですが、その意味は、次の2種類の可能性があります。
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Stuart Sowerbyのパラメータが、HaldCLUT(RT)に依存している。例えば、一部を呼び出している。
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Stuart Sowerbyのパラメータは、HaldCLUT(RT)と調整したフォルダにインストールする必要がある。
ここでは、問題は、1.ではなく、2.のようです。
写真1では、2d lut root folderを設定しています。このフォルダの設定が、妥当でないと、3d lutが作動しません。2.は、この指定フォルダーのサブフォルダーに、Stuart Sowerbyのパラメータをセットする意味です。
さて、実際に起動してみます。
写真2が、HaldCLUT(RT)のVelvia100です。左が、3d lutなし、右が、3d lutありです。
写真3は、左が、HaldCLUT(RT)のVelvia100で、右が、Stuart SowerbyのVelvia100です。
右のほうが少し、白く見えます。
写真4は、左が、HaldCLUT(RT)のVelvia100で、右が、Apple Spectacular Coldです。
まとめますと、フイルムシミュレーションでは、3d lutが使えるのであれば、スタイルファイルを使うメリットはないと思われます。ただし、次のバージョンアップで、RGBの処理が進化するので、その場合には、第3の選択が出てくると思われます。
https://github.com/cedeber/hald-clut
RawTherapee Film Simulation
PictureFX v2
Fuji XTrans III
Apple Photo 4.0 (MacOS)
Pixelmator Pro 1.3.2
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