2月第4週の東京都の感染者数の変化~コロナウィルスのデータサイエンス(189)

2月第4週の東京都の感染者数の変化

2月28日に、東京都の検査データが更新されました。その後、3月に入って、感染者数の減少のペースが落ちているように見えます。そこで「2月第4週の東京都の感染者数のまとめ~コロナウィルスのデータサイエンス(188)」で扱えなかった、2月28日の検査データをチェックしておきます。

 

図1が、 東京都の前週の同じ曜日との感染者数の差(横軸)と陽性率の差(縦軸)です。感染者数の減少は、検査数の減少、または、陽性率の減少があると発生します。

2月18日から22日は、検査数は1週間前と同じか、若干増えています。一方、陽性率の変化はー1%くらいあったので、総合して、感染者数は減少しています。

2月23日から28日は、検査数が、1週間前より1000人くらい減少しています。一方、陽性率の減少は、ー0.5%以下で小さくなっています。 ここでは、検査数の減少が、感染者数減少の主な原因です。

図2には、2月28日までの陽性率と、3月2日までの経路不明率を載せています。検査データが、更新されると、データは日付をさかのぼって修正されますので、最新の陽性率は、暫定値です。一方、経路不明率は、変更されません。図2からみると、陽性率の低下はほぼ、止まっているように見えます。

図1では、1週間の間の陽性率の低下が縦軸の値で示されます。2月7日から22日の1週間の陽性率の減少速度は、ー1.0からー0.8%でしたが、2月23日以降は、ー0.3%くらいまで下がっています。図1からは、陽性率は依然、減少しているが、その速度は急速に低下していることがわかります。ただし、繰り返しになりますが。2月23日以降のデータは、暫定値が書き直される時に、変化する可能性があります。

3月に入って、感染者数の低下が止まってきているので、図1で考えれば、検査数の減少が頭打ちになっていると推測しています。

全豪オープンは、感染者数を制御した上で開催しています。それからすると、陽性率をほぼゼロにしない限りは、オリンピックはできないと考えられます。ただし、2020年の感染が広がってからの、陽性率の最低値は3%で、3%を切ってはいません。これからすると、抜本的な対策を行わない現在の対策の延長線では、3%を切るのは、かなり、難しいと推測しています。

 

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図1 東京都の前週の同じ曜日との感染者数の差(横軸)と陽性率の差(縦軸)

 

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図2 東京都の経路不明率と陽性率(左軸:経路不明率%、右軸:陽性率%)

 

  • NHK特設サイト

https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/

  • 都内の最新感染動向

https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/