杉並木公園の水車(栃木県日光市)~つくば市とその周辺の風景写真案内(319)

杉並木公園(栃木県日光市

杉並木公園は、日光街道沿いの旧今市市にあります。管理主体の一般財団法人日光市公共施設振興公社の解説を引用します。


杉並木公園は、日光杉並木街道の保護と地域文化を継承するために造られた公園です。日光杉並木街道は、国の特別史跡特別天然記念物の二重の指定を受けている歴史的にも学術的にも極めて価値の高いものです。杉並木の樹根の保護のため敷地の周辺を公有化し、公園として整備しました。


 

今市市は杉線香の生産日本一ですが、かつては杉線香生産の動力として水車が利用されていました。なお、つくば市の近隣にも、つくば市から見て、筑波山の裏側の石岡市に、水車で杉線香をつくっている駒村清明堂があります。

日光市に今も水車で杉線香を作っている会社はほとんど残っていないと思います。杉並木公園は、当時を懐かしみ体験できるように、米つき、粉ひきなども使われた、数多く見ることのできた水車を園内に設置しています。国内の水車と対比するために、海外の水車も設置してあります。おそらく、一つの公園内にある水車の数では、日本国内有数と言えます。

写真1,2,3に、水車を示します。ともかく、水車がたくさんあるので個別の水車は、印象が薄くなります。特に、動力として使われていない水車も多いので、眺めていても、動力の伝播の仕方を探す謎解きの楽しみがないため、あまり面白くはありません。一番大きな水車は写真1のものです。杉並木公園のランドマークになっている水車であると思われます。

写真1,2,3と並べてみるとわかりますが、水車の背景との景観には、無頓着なところがあると感じられます。水車は、もともと実用のための機械であって、景観を考えて配置していたわけではないので、建設当時のルールにしたがって、移設したと言われれば、格段の問題があるはずはありません。しかし、 蕎舎(そばや)の水車は、水車小屋と古民家のレイアウト(ちょっと接近しすぎと思いますが)を配慮しています。とはいえ、天保元年(1830年)に建てられた旧江連家もあり、見どころの多い公園です。

 

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写真1 杉並木公園の水車

 

 

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写真2 杉並木公園の水車

 

 

 

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写真3 杉並木公園の水車



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