2月第2週の東京都の感染者数のまとめ
2月の第2週も終わるので、今週の2月13日までの感染者データをまとめておきます。
Google Transitデータも更新しました。
Googleの予測データも、2月10日版に更新して、これも7日移動平均をEstimatedでプロットしてあります。
今週の東京都の検査データは、検査数が直近7日平均6,630.6 人(8,363.6 人)、陽性率が直近7日平均 5.1 %(5.6%)です。これは2月11日の数値で、()は、2月4日のデータです。
その前の、1月12日の陽性率は14.2%ですから、4週間で、陽性率は14.2->10.5->7.8->5.6->5.1%と下がっています。偏差は、3.7->2.7->2.2->0.5で、偏差の比率は、0.73->0.81->0.91です。過去の東京都の陽性率の最低値9月末の約3.4%です。今後は、下げ止まり傾向になると思われます。先週、「偏差が、前週の0.8倍とすると5.6-2.2*0.8=3.84%と4%を切るのですが、この値は、3.4%に近いので、そこまでは、下がらないでしょう。1%下がればよい方ではないでしょうか。」と申し上げました。結果は、-0.5%で、ほぼ、予測した範囲です。
図1が、2月10日版のGoogleの予測値と、東京都の感染者数、経路不明感染者数です。
行動制限率は、7日移動平均では、先週の-43%が、ー41%と少しだけ弱まっています。陽性率が下がってきているので、このレベルの行動制限が続けば、感染者数は徐々に減少すると思われます。
図2に、感染者数の推移にトレンド線を入れてあります。
水色の線が赤色の線に変化し、この時点で、減少率が低下しています。そのあと、更に減少率は、赤色の線の傾きより緩やかになるのですが、最近は、また復活して、赤色の線に平行になっています。ただし、経路不明の変化は一貫して減少率が低下していて、減少率が復活するパターンはみられないので、基本的には、こちらの傾向が中期的な変動パターンを表していると思われます。
図3に、11月1日からの東京都の経路不明率と陽性率を示します。これから見ると、11月1日頃から、経路不明率と陽性率が連動して変動していたものが、最近では乖離しています。また、経路不明率と陽性率はともに、減少傾向がほぼ打ち止めになっています。
図4に、感染者数の1週間前の同じ曜日との差を示しています。東京都が前週との比を使うようになったので、前週との比率(1week_ratio)もプロットしてあります。ただし、軸を共通にするために、ー1をかけています。行動制限率はここのところ、-41%前後で、感染者数も前週より、100-200人減っています。今週になって、分母の感染者数が400人くらいまでだったので、今後は、200人は減らなくなります。今のところ東京都は、感染者数の減少比率を1週間前の70%とみています。
**追記 2月15日
図4の感染者数の比のグラフに間違いが見つかったので、訂正し差し替えました。
今までは、東京都が、前週の7割という数字をだしたので、それに合わせた表示にしてしまいました。
ここでは、減少量を表したいので、7割の場合には、30%減とし、それにー1をかけています。この表示法では、変化がなくなると、ゼロになります。前の表示では、変化がなくなると-100になるので、この表示の方がわかりやすいです。
御覧のように、感染者数の減少が、急速に、ゼロに近づいています。
**追記おわり
次は、先週に行った計算です。
2月6日の1週間の移動平均の感染者数が601人なので、600人を基準に考えると
2月第2週 600x0.7=420人 前週差 -180人
2月第3週 600x0.7x0.7=294人 前週差 -128人
2月第4週 600x0.7x0.7x0.7=206人 前週差 -88人
3月第1週 600x0.7x0.7x0.7x0.7=144人 前週差 -62人
になります。ここまでは、現在予定の、緊急事態宣言です。
参考までに、68%とすると、3月第1週は、128人になります。
さて、
2月13日の感染者数は7日移動平均で388人ですから、いまのところ70%以上の減少率で、予測計算どおりです。
図4は、1週間前との偏差です。最新のデータは2月11日です。1つの点が1週間前と比較した1日のデータです。陽性率の偏差はー1%を切って、変化が小さくなっています。一方、検査人数の偏差は、-2000から-1000人減っています。つまり、ここ1週間の感染者数の減少は、主に検査数の減少が要因です。
筆者は、陽性率が下がらずに、感染者数の減少だけで、感染数が減少するのは無理があると思います。
仮に、陽性率の減少が更にあれば、感染者数は、100人未満にもなりうると思います。
しかし、陽性率の減少がなければ、200人から300人の間くらいで、いったん足踏み状態になる可能性があると思います。
この推定に対する大きな反論は、最近は、世界的に感染者数の減少が始まっていることです。これは、ワクチンで説明できる範囲を超えています。理由は、よくわかりませんが、外侵入種は、最初に爆発的に広がっても、その後、爆発的な拡大が止まるのが普通です。これは、外来植物の雑草などにみられるパターンです。植物の場合には、国内の在来種が競争力を獲得することが起こり、外来種の拡大が止まります。ウイルスの場合にも、インフルエンザウィルスなどの他のウィルスが、コロナウィルスの拡大に干渉するようなパターンです。この場合には、陽性率に大きな変化がなくとも、100人くらいまで感染者数が下がる可能性があります。
非常に変動の大きなGoogleの予測は、最新版(2月10日)では、1か月後には感染者数が150人くらいまでさがると予測しています。
-
COVID-19 感染予測 (日本版) 2月10日版
-
NHK特設サイト
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/
-
都内の最新感染動向
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/
-
Google Mobile Report
https://www.google.com/covid19/mobility/ Accessed: <2021.2.13>2021-2-10version.