ライトテーブルの骸骨マークに関する補足

darktableのライトテーブルを使っていると写真1のような骸骨マークが表示されることがあります。これは、問題のある画像で、処理できないことを意味しています。問題は、どのような場合に、骸骨マークになるかということになりますが、今回、その一部がわかったので説明します。

写真1が、骸骨マークの例です。

写真2が、骸骨マークになったRAW画像をIrfan Viewで見たものです。この画像は、パナソニックのデジカメで撮影したもので、拡張子は、RW2です。ここでは、Irfan Viewが、RAWをJpegに変換しています。写真2を見ると右下の方に、光が十字になるクロスフィルターが見えます。この画像を撮影する時には、カメラのクロスフィルターを有効にして撮影したのです。クロスフィルターの効果は、Jpegファイルに対してのみ有効と思っていたのですが、パナソニックのデジカメでは、RAWファイルに、クロスフィルターの情報が付与されているのです。クロスフィルターの情報は、光がレンズからセンサーに達して、RGBの光の強度になった後で、編集によって付け加えられるものです。したがって、本来の画像データであるRAWファイルには、含まれないデータのはずです。(注1)したがって、RAWファイルに、クロスフィルターの情報を付与するというのは、特殊な仕様であり、ライトテーブルのエラー(骸骨マーク)になったわけです。

写真3は、拡張子RW2のRAWファイルを、コンバータを通してアドビの標準RAWファイルであるDNGファイルに変換してから、darktableで読み込んだものです。DNGファイルに変換することで、骸骨マークは出ずに、画像を読み込むことができました。写真3を見るとクロスフィルターが消えています。つまり、DNGファイルに変換することで、クロスフィルターのデータが削除されたことがわかります。なお、写真1のライトテーブルの右下が、写真3のDNGファイルで、その左の骸骨マークが写真2のRW2ファイルです。

まとめ

ライトテーブルで、骸骨マークが出る場合に、読み込んだRAWファイルに余分な付帯情報がついていることがあります。その場合には、DNGファイルに変換すれば読み込めます。

注1:

ニコンの初期のデジカメでは、RAWファイルはTIFフォーマットでした。RAWは本来、圧縮TIFであると思われます。

 

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写真1 骸骨マーク

 

 

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写真2 元のRAW画像

 

 

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写真3 変換されたRAW(DNG)画像