覆い焼きと焼き込み
前回までで、準備ができたので、覆い焼きと焼き込みの説明をします。
覆い焼きと焼き込みのもとの意味は、印画紙に露光中、部分的に露光時間を変えることです。露光時間が短くなる場合が、「覆い焼き」で、露光時間が長くなる場合が、「焼き込み」です。
簡単に言えば、標準より明るくする方法が、「焼き込み」で、標準より暗くする方法が、「覆い焼き」です。
露光を調整する基本ツールは、露光モジュールと、トーンイコライザーモジュールです。
写真1は、トーンイコライザーモジュールです。露光スライダーが、+0EVからー8EVまで、9本並んでいます。
簡単に言えば、トーンイコライザーモジュールは、中心となる露光のゾーンを1EVずつずらして、露光ジュールを9本並べたものになっています。
「覆い焼き」と「焼き込み」を行うには、露光モジュールでも、トーンイコライザーモジュールでもできますが、格段の理由がなければ、コンピュータの負荷の小さな露光モジュールを使うべきです。
「覆い焼き」と「焼き込み」は対象エリアのマスクを作成して、露光モジュールのスライダーを移動させて、マスクの部分を明るくするのが、「焼き込み」で、マスクの部分を暗くするのが、「覆い焼き」ですから、以下では、露光モジュールを使った「焼き込み」で、説明を代表します。
写真3は、「焼き込む」まえの画像です。
写真4は、露光モジュールの新しいインスタンスを作るボタンを示しています。このボタンをクリックすると新しいインスタンスができます。
写真5は、露光モジュールの新しいインスタンス(exposure1モジュール)です。古いインスタンスが、写真の下に写っているexposureモジュールです。
写真6は、露光モジュールの新しいインスタンス(exposure1)に描画マスクを作成しています。
写真7は、露光モジュールの新しいインスタンスによる「焼き込み」の作成結果です。
以上のように、新しいインスタンスの作り方が理解できれば、「覆い焼き」と「焼き込み」は簡単にできます。