カラーキャリブレーションの攻略法 (9)モノクロの使用例(3)
メコン川の夕日の写真について、モノクロモードでの編集に追い込みが不足しているといいましたので、そのままにしておくのも、気が引けるので、再挑戦(再調整)してみることにします。
写真1がモノクロで再調整した結果です。フィルミックRGBモジュールを使うと、中間トーンはつぶれないような変換が可能になりますが、その結果、露光がのっぺりした写真になってしまうことが多いです。そこで、今回は、露光の幅をできるだけ残す方向で、再調整してみました。
写真1が、再調整して作ったモノクロ画像です。今回は、中央の橋の部分が明確にみえるようにはしないで、露光のコントラストをあえて、残しています。手前の部分を暗くするために、トーンイコライザーのインスタンスを追加して、グラデーションフィルターマスクを使って、下半分を暗くしています。
写真2が、カラーキャリブレーションを単純に使った結果です。ここで、この先の編集方針が2つに分かれます。
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夕日の赤だけでなく、他の色の空もブレンドして、印象的な混色に仕上げる
今回は、この2種類で進めてみました。
1.の方針で編集した画像が、写真3と写真5です。
比較のために、1.の方針で編集した元の画像を写真6に、示します。なお、写真6は、角度補正をかけていますが、それ以外の写真は、角度補正をかけていませんので、水平線の傾きがすこし、異なります。
写真3でも、よいと思いますが、写真6と比べると、インパクトが弱い気がしたので、更に、赤色を強調した写真5を、作りました。写真5であれば、写真6より、インパクトとリアリティがあると思います。
写真4は、2.の方針で編集しましたが、あまりうまくいっているとはいえません。この方針で編集するのであれば、もう少し、光量の多い画像が必要でしょう。なお、brightnessのタブが役に立つこともありますので、試してみてください。
なお、雲の表現は、風景写真では、重要な要素で、英語では、cloudscapeというようですが、日本語にはなっていません。