交換レンズの逆光特性(2)

ニコン

「交換レンズの逆光特性」の続きです。追加した理由は、ニコンの「ナノクリスタルコート」の性能を比較してみたかったこと、WEBの逆光サンプルでは、破綻した画像が紹介されていないことがわかったからです。

今回、写真を掲載するのは、ニコンのナノクリスタルコートをつかったレンズとオリンパスのZEROコーティングを使ったレンズです。

ニコンのレンズは「AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VR」です。オリンパスのレンズは、「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」です。この2本のレンズは、広角側がともに換算24mmで始まっています。一方、望遠側は、ニコンは換算120㎜まで、オリンパスは換算80mmまでです。広角側は、2本のレンズともに、風景を撮影することを想定して設計していると思いますが、望遠側は、レンズの性格が大きくことなります。ニコンは120㎜なので、ポートレートの撮影ができます。ポートレートでは、柔らかい表現が好まれますので、このレンズは、カリカリ解像するレンズではなく、解像もするが、柔らかい表現もできる万能レンズとして設計されていると思われます。オリンパスの場合には、換算80mmなので、ストリート写真がギリギリ撮れる画角で、ポートレートには、若干画角が不足になります。なので、非常に解像感の高いレンズになっています。80㎜でポートレートを撮影した場合には、解像感のある画像になりますが、抜けの良い画像なので、すっきりした写りになります。柔らかい画像ではありませんが、硬い感じではありません。

なお、以下の画像は、撮影した写真の中で、フレアが一番目立つものを抽出しています。

写真1,2,3がニコンのレンズの画像です。フレアはゼロではありませんが、非常に少ない量です。

写真4,5がオリンパスのレンズです。紫、赤、緑のフレアが出ています。画像の上1/3に、赤と緑のフレアのパターンの繰り返しが現れます。繰り返しパターンが現れるのは、マイクロレンズの中での反射かもしれません。フレアとは関係がありませんが、オリンパスのレンズでは、太陽の周りの光の線がきれいに出ています。

比べてみると、ニコンの方がフレアは小さいです。

 

追記:オリンパスニコンで絞り値がことなっていたので、キャプションに追加しました。

絞りの値を大きくするほど、条件は厳しくなります。とはいえ、ニコンもf10で、ある程度絞っていますので、絞りの値をそろえても、フレアの大きさが逆転することはないと思います。オリンパスを目いっぱい絞ったのは、太陽の周りの光の束の表現を確認したかったからです。その点では、オリンパスの画像は期待応えていると思います。

 

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写真1 ニコン AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VR F8

 

 

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写真2 ニコン AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VR F10

 

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写真3 ニコン AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VR F10

 

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写真4 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO F22

 

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写真5 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO F22