機材の比較(コンデジ編)
機材の一覧は以下です。パナソニックは前に使ったものと、同じもので、比較のため、再度、取り上げています。
画角は()の中が35㎜換算で、以前の記事とそろえてあります。()の中の換算35㎜のあとの()に元の画角を入れてあります。
センサーサイズはLX-100はm4/3、RX-100は1インチ、P-330は1.7型です。
パナソニック LX-100 (ISO320、1/100sec、35mm(17mm)、F8.0)
ソニー RX-100 (ISO125、1/100sec、35mm(13mm)、F8.0)
ニコン P-330 (ISO80、1/125sec、 36mm(8mm)、F4.0)
今回の比較の主な機種は、ソニーのRX100です。センサーサイズは1インチで、LX-100のm4/3より若干小さいのですが、LX-100は、縦横比に応じて、センサーの一部しか使わないという特殊な利用をしているため、実質のセンサーサイズはほぼ同じといわれています。
P-330のセンサーは小さいのでこの2機種とは、比較にはならないのですが、この機種は、2000年頃からカメラメーカーが改良を続けた2.3型のコンデジのほぼ最終形であること、ダイナミックレンジがカラーフィルムカメラとほぼ同じことから、フィルムカメラの画質にほぼ達したカメラとして、比較のリファレンスになると考えています。
画像はRAWをシーン参照ワークフローで現像して、レンズ補正とカラーバランスを調整したものです。
写真1はLX-100です。コンデジですが、センサーが大きいので、それなりに頑張っていると思います。
このカメラは、無視をして、小さいスペースにズームレンズを入れているため、広角側の歪が大きいです。レンズ補正では、補正しきれない部分もあります。写真1は広角端をつかっていないので、歪は気になりません。できれば、広角端は使いたくないですが、起動時の画角の設定ができないので、気を付けないと広角端の写真ばかりになります。
写真2は、ソニーのRX-100です。最初の1インチセンサーのコンデジでした。結果的には、このカメラは、2.3型と1.7型のコンデジを殆ど全て、製造中止に追い込みました。その意味では名機と言えます。RX-100 の弱点は、ホワイトバランスの精度が悪いことです。特に、曇りの日は色がおかしくなります。そこで、写真3では、ホワイトバランスモジュールで、色温度を変更しています。このカメラは、現在は、ほとんど使っていません。その原因は、色乗りが良くないこと、サイズを小さくしすぎて、操作性が悪いことです。色乗りはずっと、あきらめていたのですが、最近になって、ホワイトバランスの問題であることに気づきました。一方、今回、久しぶりに取り出して気づいたことがあります。今までは、風景写真しか撮らなかったので、気づかなかったのですが、このカメラのシャッターの応答速度は極めて優秀です。カメラの性能では、連射速度が問題になることが多いのですが、実際には、シャッターを押してから、写真が撮れるまでのタイムラグが問題になります。RX-100はこのタイムラグが非常に短いのです。最近のカメラでは、先読みで、シャッターを押す前の写真の撮れる機種もありますが、基本は、タイムラグを縮めることと思います。RX-100を使うと、オリンパスのPL-6やキャノンのEOS Kiss Mで撮れないような写真が撮れます。これは、センサーだけでなく、使われているIC部品の性能がけた違いによいことを意味します。IC製品としてのデジタルカメラはソニーの圧勝のようです。
写真4は、P-330です。ただし、さすがに、P-330では、ダイナミックレンジが狭く、そのままでは、グラデーションがつぶれてしまいますので、トーンイコライザーで、露光を部分的に調整した写真5をのせています。
こうして、並べてみると、WEBの画像で、解像度が低いとはいっても、レンズ交換式カメラとコンデジの差は大きい気がします。