11月第4週の東京都の感染者数のまとめ
11月第4週も終わるので、今週の11月28日までの感染者データをまとめておきます。
Google Transitデータも更新しました。
Googleの予測データも、11月25日版に更新して、これも7日移動平均をEstimatedでプロットしてあります。
図1に見るように、東京都の感染者数、経路不明感染者数共に、ここのところ、停滞気味ですが、高水準で推移しています。連休前半のGoogle Transitデータが公開され(14日後にプロットしてあります)、行動制限が確認できます。ただし、身近なレストランや公園の人出をみているとコロナウイルスの感染以前にもまして、人出が増えているように思われました。公園の人出は、桜のシーズン以来でした。ワクチンがいつから接種できるのか、予定を明示できないと、外に出ない我慢は限界に達しているようにも思われます。春頃は、年内または、年明けにはワクチンのスケジュールが見えているだろうという予想もありましたが、現在は、ワクチン情報は、まったく、更新されずにいて、Go To事業が外出をあぶりだしてしまって、抑制が効かなくなっているようにも思われます。感染を防ぐ心理操作の点では、Go To事業は失策だったと思います。
ここには、プロットしてありませんが、Go Toトラベルの制限対象となった、北海道(札幌)、大阪府(大阪)ともに足踏み状態です。この傾向は、その他の都道府県でも確認できますし、全国の合計データでも同じです。ただし、連休による検査数の一時的な減少効果である可能性は高いと思われます。
Googleによる今後の予測は、再び新規感染者数が増加するというものです。行動制限が大きく増加している訳でもありませんし、Go Toの中断も一部にとどまっていますし、現在の政策には、増加を減少に転じるという強い意図は感じられません。
図2に、前回と、今回のGoogleの東京都の新規感染者数の予測を比較しておきます。
前回に比べて、今回は、増加がより緩やかになるという予測に転じています。
この予測の精度は、更新によって改善される性質のものです。
Go To事業の開始にしても、一部分の中断にしても、政府からこのような、予測結果がまったく出されないということは、政策の決定や変更が、目をつむった状態で行われていることを示しています。つまり、データサイエンスのリテラシーが皆無であると思われます。これは大変、恐ろしいことであると思います。
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COVID-19 感染予測 (日本版) 11月25日版(旧11月22日版)
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NHK特設サイト
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/
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都内の最新感染動向
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/
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Google Mobile Report
https://www.google.com/covid19/mobility/ Accessed: <2020.11.28>11-27version.