極上の焼き芋の焼き方(23)

オーブンの熱風を抑える

ほくほく山から見えてきたことは、伝統的な石焼き芋は「温度は焦げ目ができる170度以上で、加熱は放射熱を使い、熱風は不要」ということです。

サツマイモをアルミホイルの袋に入れたり、サツマイモをアルミホイルでロールしてくるんだりする方法は、アルミホイルが過熱して、放射熱をだすことで、サツマイモを加熱します。これに対して、アルミホイルでサツマイモをくるまないで、オーブンで焼く場合には、熱風がサツマイモにあたって、対流で熱交換が行われます。したがって、加熱の原理が全く違います。

そこで、いつもの紅はるかを、アルミの袋に入れたものと、アルミでロールしてくるんだものを加熱して比較してみました。どちらの場合も、放射熱で加熱し、熱風は直接、サツマイモには当たりません。次にオーブンを使う予定があったので、加熱時間は短めの90分、温度は170度です。

写真1の左が袋タイプで、右がロールタイプです。

右の方が断面の中央に色の白い部分が多くあります。この2つでは、左の袋タイプの味が優れていました。この方法は、リリエンベルグさんから仕入れたもので、リリエンベルグさんの説明では、アルミホイルを袋にすることで、水分が逃げなくするというものです。もちろん、その効果もありますが、発熱体とサツマイモの間に空間があることで、放射熱が満遍に作用する効果が大きいと考えています。

 

 

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写真1 焼き芋(左:袋タイプ、右:ロールタイプ)
  • 23年変わらない味「リリエンベルグのスイートポテト」

https://dancyu.jp/recipe/2019_00001315.html