10月第5週の東京都の感染者数のまとめ~コロナウィルスのデータサイエンス(148)

10月第5週の東京都の感染者数のまとめ

10月第5週も終わるので、今週の10月31日までの感染者データをまとめておきます。

Google Transitデータも更新しました。

図1に見るように、東京都の感染者数、経路不明感染者数共に横ばいです。検査数が4300人前後、陽性率が3.4%前後で先週(4500人,3.5%)と大きな変化はありません。

来週も、感染者数が大きく変化する要素は見られません。

ここで、Google Transitデータについて補足しておきます。これは、東京都の交通(列車駅)の人出のデータです。生データに7日移動平均をかけて、14日先に進めています。これは、感染から発症のタイムラグを大まかに表します。感染発表日は検査の陽性日ではないので、あくまで、大まかになります。Google Transitデータは、8月上旬くらいまでは、ー30からー40%より大きくなると感染者数が増加に転じ、ー30からー40%より小さくなると感染者数が減少に転じる傾向があったので、掲載していました。だだし、この基準は、8月に入ると合わなくなっていますので、対策による変化や、GoToなどの旅行振興の効果が効いていて、同じ判定基準は現在では使えないと思われます。とはいえ、将来の変化を見るには、使いやすい指標なので、10月に入って再度、掲載しています。最近では、緑のGoogle Transitのデータと感染者数のブルーも線が重なり、波形も似てきているような気がします。まあ、この辺りは、根拠が弱いので、気のせい程度に考えています。

ただし、9月以降、緑の線を見ると、少しずつではありますが、上昇しています。青い線には、上昇傾向はみえません。8月までの、Google Transitデータの使い方は、「ー30からー40%より」小さいか、大きいかというものでした。仮にこの「ー30からー40%より」が別の値に変わっているというモデルであれば、例えば、「-20%」より大きくなると、増加傾向に転じるというような状況が発生する可能性があります。こう考えると、緑の線が緩やかに上昇していることには、注意を払うべきかもしれません。

 

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図1 東京都の感染者数の推移(左軸:人、感染者数、経路不明感染者数、右軸:%、Google Transitデータ)
  • NHK特設サイト

https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/

  • 都内の最新感染動向

https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/

https://www.google.com/covid19/mobility/ Accessed: <2020.10.31>10-29version.