GoToトラベルと地域観光の現状

GoToイートとGoToトラベルが話題になっています。宿泊業や飲食業の実態が経済統計に表れるには、半年から1年くらいのタイムラグがあります。このため、経済の現状を出来るだけ早く確認するには、訪問して、自分の目で、現状を確かめることが重要です。筆者は、経済学は専門ではありませんが、この現地に行くことの重要性を経済学の先生と共同調査をする中で学びました。

というわけで、コロナウィルスの観光業への影響の実態の把握が今回の課題です。

10月に日光に8年ぶりくらいにいってきました。旅館や飲食店の半分くらいは既に営業していませんでした。中には、借り手募集の看板が出ている店舗もありました。日光の場合には、京都と同じように、インバウンドの影響が大きかったとも思われます。

しかし、観光客数が少ないと思われる、一方では、東照宮の周辺は駐車場の入る車が渋滞していました。東照宮の前を通って中禅寺湖に抜ける道は、パイパスになっている高速を除けば道は1本しかないので、頻繁に渋滞が発生します。東照宮周辺の山に駐車場を作っていますが、車を東照宮周辺に入れれば、渋滞になってしまうので、この方法は有効ではありません。結局、平地の多い今市周辺に駐車場を作って、東照宮周辺は、車を追い出してパークアンドライドにするしか、方法はないと思われます。その場合には、中禅寺湖にぬける道は高速道路しかないので、高速道路を無料化する必要があります。結局、従来の枠組みを大きく変更して、観光地としての魅力を再編することができないでいます。

このように統計にデータが出てくるには先になると思いますが、GoToトラベルやGoToイートの効果がなく既に、閉鎖しているホテルや、飲食店、お土産屋さんが多くある観光地が多数あると思われます。日光をみると古い老舗の観光地程、従来のイメージの上で商売をしていて切り替えられないリスクが高いと思われます。たとえば、日光と隣接する那須を比べると、後者の方が、さまざまなエンターティンメントを工夫しています。コロナの後では、観光地の地盤変化がおこるものと予想されます。