風景写真の構図の研究(1)

1/3の法則について、「船入澗防波堤(函館)~つくば市とその周辺の風景写真案内(201)」の検討例を説明します。

写真1が防波堤です。撮影者としては、何とかカモメを入れたかったのですが、全体が、カモメに引っ張られている気もします。

それから、構図では、1/3の法則がよく言われますが、比率だけでなく、何をその点に置くのかが重要です。この図では、入港灯の尖った屋根に目が行くと考え、あえて、尖った屋根を中央においています。また、右下の漁網は最初はトリミングで外したのですが、近景があった方が良いのではと考えてあえて残しています。

写真2では、全体を更にトリミングして、尖った屋根が1/3にくる構図も作ってみましたが、広がりがなくなってしまいます。構図としては、引き締まっていると思いますが、狭苦しい感じもします。風景写真の場合には、広角レンズを使わない場合でも、空間の広がり感が大切と考えています。

色合いは、どちらともいえませんが、写真1の方が広がり感を出したいので、薄めの色付けでよいと思います。

結局、写真1を採用しました。

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写真1 船入澗防波堤

 

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写真2 船入澗防波堤