極上の焼き芋の焼き方(2)

芋の選びかた

最初に焼き芋に最適と思われる紅はるかの選択方法について述べます。

購入したいサツマイモは紅はるかなので、表示に「紅はるか」と書いてある芋を購入します。このときの品種表示には次の2種類があります。

  1. 箱単位のサツマイモを店舗でばらして、1つずつ販売している場合には、箱の表示を確認します。

  2. 地元野菜コーナーで袋単位で1袋に3個程度のサツマイモを販売している場合には、袋に、生産者名とサツマイモの種類と価格が書かれたシールが貼ってあります。

2.の場合には、各農家の申告制になりますが、個人名が入っているので、その点が、品種の偽装防止になります。

1.の場合には、箱の4つの品種が書かれていて、該当品種に丸いスタンプが押してあります。こちらも農家の申告ですが、市場への出荷は農協単位なので、偽装した場合には、そのダメージは農協単位で、広がります。ですから、抑制が効くはずです。

今回のサツマイモは同じ系列スーパーのA店とB店から購入しました。B店は以前に、「紅はるか」とかかれた袋入りのサツマイモを購入して、焼き芋にした結果、「紅あずま」だった店です。ただし、サツマイモの種類を外見で見分けることは難しく、スーパーは農家や農協を信用して販売していると思われますので、スーパーの責任とは言えないと思います。

写真1はA店で、2.の袋詰めの状態で購入した「紅はるか」です。

写真2はB店で、1.のばら売りで購入した「紅あずま」です。表示は「紅はるか」となっていましたが、焼き芋にした時の断面は、A店のサツマイモが写真3で、B店のサツマイモが写真4ですので、まったく違います。ですから、これは、「紅あずま」と思われます。写真4の芋にはしっとり感がありません。

写真1の黒い部分は蜜がかたまった部分なので、黒い蜜の跡が多い芋を選ぶことが重要と思われます。

いずれにしてもサツマイモの選択を間違えると、しっとりしたジャムのような焼き芋にはならなくなります。

この問題は、もう少し、追跡してみたいと思います。

加熱時間

おすすめの標準加熱時間は以下が標準です。

  • 最大級の太さのサツマイモ:170度120分

  • 中くらいの太さのサツマイモ:170度90分から120分

とはいえ、サイズ毎に別々に加熱するのは非効率なので、サツマイモは並べて加熱します。90分を過ぎて、火が通ると若干焦げてきて、焦げた匂いがしますので、その時点で、細いサツマイモから、取り出して加熱を中止します。

今回の実験1

加熱時間の延長:新芋は水分が多いと思われるので、加熱時間を標準より延長して見ました。

  1. 中くらいの太さのサツマイモ1:120分

  2. 中くらいの太さのサツマイモ2:140分

  3. 最大級の太さのサツマイモ1:145分

1.は合格でした。2.は、サツマイモの両端の細い部分が水分が飛びすぎて硬くなりました。3.は当初は、150分加熱するつもりでしたが、焦げ臭くなったので、145分で中止しました。

新芋でも加熱時間は10分ぐらい多めでよさそうです。ただし、サツマイモの太さと水分で適切な加熱時間は変わりますので、焦げ臭くなる直前に取り出すのがベストと思われます。よほど、サツマイモが小さくなければ、90分以前に焦げ臭くなることはありませんので、90分を過ぎたら、様子をみて、順次取り出す方法がベストと思います。

今回の実験2

前回、サツマイモが破裂したので、金串で、皮に数カ所穴をあけてみました。穴をあけてた芋と穴をあけない芋を並べて加熱しましたが、穴から、蜜が飛び出しますが、それ以外では、目立った差はありませんでした。芋が破裂するようであれば、穴をあければよいと思います。ただし、写真3と写真4を比べるとわかりますが、紅はるかの焼き芋は、紅あずまの焼き芋よりも、皮と身の間に大きな隙間があります。ですから、紅はるかの場合には、破裂するリスクは低く、通常は、穴は不要と思われます。

 

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写真1 紅はるか

 

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写真2 紅あずま

 

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写真3 紅はるか

 

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写真4 紅あずま