昨日の世界

今日は健康診断をひさしぶりに病院で受けたのですが、健康診断を受けている人をみると、検査着に着替えたあとで、透明のビニール袋にスマホを入れて持ち歩いていました。駐車場の駐車券は通院や検査に来た人は4時間までは無料で、支払機に、駐車券を入れた後で、同じスリットに、診察券を入れると、支払いが無料になることを、看護師の方が一人ひとり繰り返し、説明していました。こうした単純労働が繰り返されていることに違和感を覚えました。それは、まるで、タイムマシンにのって、昨日の世界を見ているように思われました。

スマホの機能は電話よりも、IDとデータロガーとしての役割が大きいです。健康診断や人間ドックでは、例えば、血圧を測ると測定結果の紙を切り取り、健康診断の用紙に貼り付けます。しかし、患者が健康診断アプリをインストールしたスマホやアップルウォッチを検査のときに持ち歩き、ブルートゥールスか2次元バーコードなどで測定結果をスマホ等に読み込んで、アプリ経由でクラウトサーバーにデータを転送すれば、紙は不要です。同じスマホで駐車料金も支払えますし、検査を受ける順番と部屋の指示もスマホのアプリで可能です。つまり、検査機器がスマホと通信できる機能をもち、健康診断用のアプリがあれば、病院の看護師の数は半分くらいでよいはずです。デジカメにすら通信機能がついていますから、高価な検査機器に通信機能を付けても、追加費用はほぼゼロに近いはずです。健康診断を受けながら、ありえない世界にタイムスリップしたような不思議な感覚に包まれていました。

厚生労働省がつくった「新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)」は入力欄が200もあって、手入力なので、現場では使ってもらえないそうです。いまどき、こうした不可解な仕様のシステムをつくる人はスマホが何かを理解していないと思われます。

デジタル庁ができたら、マイナンバーカードを拡充するそうですが、マイナンバーカードは診察券と同じで、通信ができないので、まったく使い物になりません。

世界はあちら側にいってしまい日本だけが昨日の世界に取り残されています。