県営小野崎アパート ~つくば市とその周辺の風景写真案内(140)

県営小野崎アパート

県営小野崎アパートは1985年に完成した建築で、設計は内井昭蔵です。実務上は、Aゾーンは、内井・三上建築設計共同研究体が、Bゾーンは内井・横須賀建築設計共同体設計が請け負っています。ただし、アパートを見てもAゾーンとBゾーンの違いに気が付くことはできないと思います。なぜなら、アパート全体のデザインの統一感が徹底しています。そのうえで、細部については、単純な繰り返し(コピー)を感じさせるところがないという驚異的な設計になっています。全体のデザインについては、山下和正の県営大角豆(ささぎ)アパートに似ているのですが、あちらは、一見してわかるパターンの繰り返しが多数あります。小野崎アパートでは、デザインは細かく調整されています。内井昭蔵は「戦後の日本建築史を代表する建築家の一人である」(wiki)そうなので、その評価も当然と思わせる出来栄えです。

ただし、写真を撮る場合には、これくらいカメラマン泣かせの建築も少ないと思います。全体をイメージできる代表的なアングルを設定することはほぼ不可能と思われました。ですので、以下のアングルは、いい加減です。

写真1と写真3が階段のある玄関口の見えるアングルの小野崎アパートです。

写真2は、ベランダ側の見えるアングルの小野崎アパートです。

実は、歩き回ってみると、同じアングルに、階段側とベランダ側が写ることはほとんどありません。明らかに、団地内の歩道を歩くと風景が変化するように設計されていると思われます。

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写真1 県営小野崎アパート

 

 

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写真2 県営小野崎アパート

 

 

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写真3 県営小野崎アパート

 

内井昭蔵 wiki

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E4%BA%95%E6%98%AD%E8%94%B5