パークサイドつくば松代~つくば市とその周辺の風景写真案内(130)

パークサイドつくば松代

松代小学校の隣りに松代公園があり、松代公園の向いに「パークサイドつくば松代」があります。ここでのパークは松代公園のことと思われます。

設計は、松代小学校と同じ、山下和正です。1993年竣工です。色彩が白とオレンジ色の縞模様で、印象的です。このストライプのデザインは、1982年竣工した山下が設計した「数寄屋橋交番」に似ています。屋上に三角形の白いテントのようなデザインがついています。これは、2つあるようなのですが、1つは松の木に隠れて見えません。30年近く経っていますので、当初の松の木はもっと小さかったはずです。

写真1は、公園側の道路から見たアングルです。角の8角形の建物が印象的です。電線が入っていますが、現在、つくば駅の周辺は、電線の地中化工事をしていますが、ここ、松代地区は、まだ、計画エリアには入っていません。つくば研究学園都市の都市計画では、幹線道路は、当初から共同溝が埋設されていたのですが、幹線道路から、入ったところは、電柱が立っています。地中化工事は、台風の被害があった最近の着手です。景観上は、悩ましい場合が多いです。

写真2は、階段の部分を拡大しています。手前と奥の階段のデザインが微妙に異なっています。

写真3は、松代公園からみた場合です。30年前は、松の木は、もっと小さかったはずです。つくば市には、もともとの松林が多く、著名な建築家でも、文化会館アルスのように松林を残して建築している例があります。「パークサイドつくば松代」の松の木がもとの松林由来かはわかりませんが、松代公園の松は、本数も多いので、もとの松林を使っていると思います。問題は、公園の設計者や、建築の設計者に松は生き物であるといういう意識が薄い点にあると思われます。木は大きくなりますし、枯れることもあるので、世代交代をしないと、松林は維持できないのです。写真3の松は大きくなっただけでなく、多くが枯れて、切株だけになっています。枯れた後に、新しい苗木を植えていないので、無残な風景になっています。「パークサイドつくば松代」の設計時には、このような松林は想定していないと思います。

写真4は、駐車場側からのアングルです。ベランダは大きめに取られていて、最上階のベランダの屋根が、屋上の線に変化を与えて、デザインの上ではアクセントになっています。

 

 

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写真1 パークサイドつくば松代(公園側)

 

 

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写真2 パークサイドつくば松代(階段の構成)

 

 

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写真3 パークサイドつくば松代(松代公園からの眺め)

 

 

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写真4 パークサイドつくば松代(公園と反対の駐車場側)

 

山下和正 wiki

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E4%B8%8B%E5%92%8C%E6%AD%A3