実効再生産数と第2波の可能性(フォローアップ)~コロナウィルスのデータサイエンス(82)

東京都の感染者数が増えたので、実効再生産数のサイトのチェックをフォローしておきます。

なお、以下のサイトのRtは使える地点と使えないない地点があり、その区別は(81)に示してあります。

ここでは、使える地点である、東京都と新宿区を引用しています。

「Rt Covid-19 Japan」の東京都のRtは、1.46が1.6に増加しています。

10日 0.96

11日 1.16

12日 1.36

13日 1.46

14日 1.57

15日 1.6

 

「東京都23区市町村別感染者グラフ」の新宿区のRtは1.57です。13,14日は、東京都と新宿区の値は一致しています。

 

10日 0.87

11日 1.25

12日 1.32

13日 1.46

14日 1.57

いずれも、11日から、再拡大のフェーズに入っています。

移動平均とはアルゴリズムが異なりますが、ベイズ更新を行う場合、「新しいの情報=過去の情報+追加情報」で部分修正を行うので、1日当たりの変動はならされています。

したがって、検査数が増えたから、感染者数がふえたので、感染者数の再拡大はないというのは詭弁です。検査数のばらつきを考えてても、感染の再拡大フェースに入っていることをRtは示しています。

 繰り返しになりますが、感染再拡大防止には、ハイリスクのエリアをできるだけスポットで、早めに、対策を打つことだと考えています。悪い対策は

  • 発動が遅れて感染が広まっていく

  • 対象エリアを絞り込めず効果の薄いところも対象にしている

  • 対象期間の限定が緩やかで、効果の薄い時期も対象にしている

ことであると思います。対策の目的が医療崩壊を防ぐために、感染拡大速度を制御するのであれば、対策はこの条件で、十分なはずです。

 前回の非常事態宣言は、この基準では、明らかに失敗した対策になります。

 問題は、前回の失敗を研究して、再発を防止することなく、同じ間違を繰り返し行うことです。

これは、日本経済の失われた30年の構造そのものなので、選挙対策も絡んで、失敗が引き続き繰り返される可能性が高いと思います。

 特に、ゾーニングは、戦後の土地利用政策で、失敗を繰り返してきたトラウマのエリアなので、ゾーニングをして、私権を制限するという諸外国では当たり前の政策が出来ずに、感染拡大が起こるリスクは高いと想定します。

引用

  • Rt Covid-19 Japan

https://rt-live-japan.com/

https://stopcovid19.codeforshinjuku.org/