乙戸水生植物園（１）と乙戸ファミリースポーツ公園（土浦市）～つくば市とその周辺の風景写真案内（７３）

乙戸水生植物園と乙戸ファミリースポーツ公園

乙戸沼公園に隣接して、　乙戸ファミリースポーツ公園と乙戸水生植物園があります。

写真１が乙戸沼公園から撮影した乙戸ファミリースポーツ公園のゲートです。

このゲートの手前を左方向に進むか、ゲートをはいって左方向に進むと、乙戸水生植物園があります。

乙戸水生植物園には標識がないので、つい最近まで、乙戸ファミリースポーツ公園の一部であると勘違いしていましたが、これは独立した公園扱いのようです。

ちなみに、公式HPは乙戸ファミリースポーツ公園がテニスコートだけ、乙戸水生植物園はGoogle Mapで位置が表示されるだけです。あとは、公園一覧か花の紹介になります。

写真２が乙戸ファミリースポーツ公園から撮影した乙戸ファミリースポーツ公園のゲートです。

写真１と似ていますが、写真１を表側とすれば、これは裏側の写真になります。

写真３は、乙戸ファミリースポーツ公園の棚です。この公園は、「テニスコート＋余白」みたいな構成になっているので、写真の素材になるものは、この棚だけです。

乙戸水生植物園は、一説によると、約８００種、約１３万本のカキツバタがあるという説もあります。池は大きく、池の周りに回遊道があり、その周辺に、植物が植えられています。問題は、維持管理費の節減ために、実際に植物が植えられているのは、全体の１／４程度です。全部植えれば１０万本になるかもしれませんが、現時点では、一部です。乙戸水生植物園は、利用者の多い乙戸沼公園に隣接して、設けられたため、当初は多数の利用を想定していたと思われます。しかし、現実には、乙戸沼公園の利用者の５％以下しか、乙戸水生植物園にはいっていないと思われます。その原因には以下が考えられます。

乙戸沼公園に隣接している効果がない。

　　乙戸沼公園と乙戸水生植物園の間には、歩行者用の道路が、２または３本、並行して走っています。更に、間には高いフェンスがあり、乙戸水生植物園が洪水調整池を兼ねていることから、乙戸沼公園からは、乙戸沼水生植物園の花は見えません。また、回遊路のルートが分断されています。たとえば、乙戸沼公園と乙戸水生植物園が並列しているとことでは、乙戸沼公園からいったん、水生植物園に入って、真っすぐに、公園に戻るようなルートがあれば、使う人もいると思われますが、現在は、こうしたルートはなく、水生植物園に入ったら、そのあとは、いったん入り口に戻る必要があります。

位置が、大通りから離れている。

　　乙戸沼公園で、利用者が多いエリアは、大通り沿いの駐車場に近いエリアで、滑り台などの遊具もそこに集中しています。水生植物園は乙戸沼公園に隣接してはいますが、大通りと反対側の奥まった位置なので、ここを通る人は少ないです。

植生がなく、生態系が弱い。

　　水生植物園は、カキツバタ類と睡蓮があるだけです。大きな木もありませんし、生態系としての連鎖がありません。

氾濫原が利用されていない。

　　これは、他の洪水調整池も共通ですが、氾濫原の長所が生かされていません。

花の時期が短い。

花はカキツバタ類と睡蓮だけで、楽しめる時期が少ないです。乙戸沼公園では、桜、新緑、アヤメ、銀杏など通年で楽しめます。
魚釣りが禁止されている。

　乙戸沼公園では、大通り側の保護区を除けば、魚釣りができます。水生植物園は、釣りは全面禁止です。

その他

　まだ、あるかもしれません。公園計画の失敗例なので、再開発計画を考えてみても良いかもしれません。

　乙戸水生植物園は洪水調整池です。地理院地図でみると水生植物園に隣接して、元はため池があったことがわかります。このため池は常磐高速道路の建設によって、取り壊られます。現在、水生植物園と常磐高速道の間に三角形の土地がありますが、そこがため池の名残です。洪水調整池には、ため池の補償機能もあるかとも思ったのですが、水田が、高速道路と公設市場に転換されたので、その役割はなく、開発に伴う洪水調整池のようです。

　洪水調整池は、今までも紹介してきましたが、水生植物園になっている例はありませんでした。ここは、乙戸沼公園に隣接しているということで、特別に、植物園機能が付加されたものと思われます。

写真４は、水生植物園から、公設市場を見たものです。手前の部分は現在使われていません。

写真５が水生植物園から乙戸沼公園側にみたものです。白い線が２つの公園をわけるガードレールです。その手間に白く見えるところが現在花が植えられている部分です。

写真６が常磐高速道路とその下にある古いため池です。白いガードレールのある道路の右側にフェンスが見えます。このフェンスの右は水生植物園になります。

肝心の花は、次回に報告します。