前回のメジロの写真の梅が余りにひどかったので、再度、梅林にでかけました。
前回のメジロの写真は、開花をすぎた、単独木でしたが、今回は、林の開花中の木と咲き始めの木があります。
結論から言うと超望遠コンデジの撮影について、次のことがわかりました。
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満開の梅の木では、枝だけでなく、花が障害になって、撮影はさらに難しくなる。
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光線から言えばに太陽側の外側の枝にとまって欲しいのですが、そこは危険なので、鳥は、枝の間か、日陰側にいることが多いです。こうなると、枝と花が障害になります。
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梅の木が沢山あると、一つの木に滞在する時間は30秒から2分程度と非常に短くなる。
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メジロは数が増えると、群れで行動し、先頭の1、2羽が気を離れると、他の鳥も移動する。
ということで、撮影は困難を極めます。もうちっと、チャレンジしてみますが、give upするかもしれません。
キャノンの「A beginners guide to Bird Photography Especially written for Canon Eos users」というパンフレットをみていますが、次のことがわかります。
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飛んでいる鳥の写真は28枚中2まいだけで、しかも、1枚は羽の一部がフレームから切れています。
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小鳥の写真は、全体28枚中8枚でうち、5枚は同じ種のように見えます。引き延ばしたサイズの写真は8枚中2枚だけでしたので、残りの6枚は画質が悪い可能性があります。
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小鳥の写真では、木の枝の本数は1から3本程度で、オートフォーカスの邪魔にはなららい写真です。
レンズは、超望遠も映っていますが、実際に焦点距離が載っているのは最大で250mm、鳥が小さい場合にはフルサイズでクロップスするじゃ、ASP-Cをつかうことを推奨しています。これで換算すると250x1.6=400mmになります。これでは、小鳥が寄ってこないととれません。実際に、
「Don't forget, if you have a garden, then setting up a feeding station will being the birds to you.」 と餌付けをして、鳥を呼びよせることを推奨しています。
ですから、生態に近い状態で撮影された小鳥の写真はほとんどないことがわかります。パンフレットの鳥の種類が重複しるのは餌付けを使っているためと思われます。
ちなみに、いつもの公園では、渡り鳥の餌付けをしている人がいて、そこに寄ってきた状態であれば、35mmF2.8の広角レンズでも鳥の写真を撮ることができます。明るい広角レンズで撮った写真の画質は、暗い望遠レンズでとった写真とは比べ物にならない良い画質です。ですから、餌付けでよければ、望遠にこだわる必要はありません。ただし、鳥インフルエンザの発生以降は、どの公園でも餌付けは、インフルエンザを蔓延させるため禁止されています。庭に、餌付け用の台を置くことも、鳥にインフルエンザを蔓延させる原因になりますので、現在では、倫理的には、許されないと思います。
料理でスィーツを作るとき、手製のスイーツが市販より必ずおいしくなる理由に、コストと手間があります。1つ1000円のスィーツでは買う人がいないので、材料に妥協するといわれています。スィーツではありませんが、ジェモベーゼソースは、バジルがあれば自分で作ります。ジュノベーゼソースでは、松の実、チーズ、オリーブオイルの値段がはるので、市販品は、どこかで手をぬいています。手作りを食べてしまうと、市販品はたべられません。
写真も同じで、プロのカメラマンは、カメラにはコストをかけられますが、手間をかけるわけにはいきませんので、撮影の手間を効率化します。ですから、「梅にメジロ」のような手間のかかる撮影はできません。ここには、素人がプロに勝てる余地があります。
梅林で撮影していたら、カメラマンの人がやってきました。曇りの天気で、露出計を出したり、ストロボ撮影をしていたので、プロかセミプロではないかとおもいます。サイズから見て400㎜くらいの固定焦点の望遠レンズをつかっていました。これですと、1枝の花を背景を大きくぼかしてとる方法になります。デジカメの出始めのころには、センサーのダイナミックレンジが狭かったたため、フリルム時代とはことなり、曇りの日の方が、晴れの比よりよく写るといわれていました。なお、このころのセンサーはCCDで現在のCMOSではありませんので、曇りでの発色はさほど劣化しませんでした。曇りの日は、余分な光の心配がないので、ストロボ前提で写真をとれば、野外でも、スタジオ撮影と同じように、光の制御が可能です。ですから、よいストロボをお持ちでしたら、「曇り+ストロボ」による撮影もありと思います。
追記
翌日には、某カメラマン氏は、白色の(キャノンの)超望遠レンズを持ち出して、下から気を見あげて鳥を撮影していました。寸胴ではなく、先が広がっていたので、高そうです。カタログをみると、500から600mmは3種類のみで、それ以外は400mm以下になります。
翌々日にも、某カメラマン氏を見かけましたが、また普通の望遠レンズに戻っていました。
また、その日には、今度は、黒い超望遠レンズをもった女性カメラマンを見かけました。何を撮るのかと思ってみたいたら、トイプードルを撮影していました。
休みの日の公園での撮影は、スマホが最多で、その次がコンデジになります。レンズ交換式カメラは5%以下です。また、三脚を持っていた人は1人だけでした。レンズ交換式カメラを公園でもっている人に会うと、なぜか、望遠レンズ(あるいは、ワイドレンジ)を持っている人が多く、広角系は少ないです。ポートレートが主体で、風景を撮る人は少ないのでしょう。
撮影事例
カメラの操作に慣れていないので、最初は失敗続きでした。
このカメラ(P610)にはシーンモードの「鳥」があります。そこで、連射を指定すると、撮影中には、四角いマークが回転します。最初は、一瞬、動画モードをおしてしまったのかとびっくりしました。ここでは主にPモードを使いました。
シーンモードは、カメラによって仕様がことなるので、慣れないと、思った通りの撮影にならない事故が多発します。なので、あまり好きではありません。
元データは、Jpegですが、ここでは、darktableで編集しています。
サンプル1から散布3では、RGBワークフローとベースカーブ系のワークフローを対比しています。左がRGB系、右がベースカーブ系になります。
Jpegは全てカメラ内でベースカーブを通しています。なので、JpegにフィルミックRGBを適用しても、ベースカーブで失われたデータが回復できるわけではありません。正確に言いますとベースカーブでデータが失われるのではなく、無理な変換をしたあとで、Jpegに変換するときに、実数が整数化されるときに、桁落ちが起こります。一回桁落ちが起こると、逆変換しても、中間のトーンは回復できません。ですので、Jpegに対しては、従来のベースカーブの後で、処理するワークフローでよいのではないかと考えていました。
つまり、ベースカーブ系のワークフローとは、Jpegを読んで、「基本調整」「コントラスト、明るさ、彩度」「シャドウとハイライト」「ホワイトバランス」を使うワークフローです。
これに対して、RAWのフィルミックRGBのワークフローをまねて、「フィルミックRGB」「トーンイコライザー」を中止に使うワークフローをここでは、「RGB系」ワークフローと呼んでいます。この方法では、飛んでしまった中間トーンは戻りませんが、変換が無理をしないので、自然な優しい画像になります。
慣れは、恐ろしいもので、darktableでRAW現像をフィルミックRGBで行い、その画質に慣れてしまうと、RGBワークフローの画像が不自然に感じられるようになります。そうなりますと、Jpegについても、「RGB系」ワークフローの方が自然に感じられるようになりました。事例をみていただくとわかりますが、「ベースフロー系」の方がくっきりしているのですが、不自然さも感じられるのです。
サンプル1はほぼ60倍で撮影しています。浮遊しているような画像です。よく見ると、足が上の枝についています。鳥は、小さい方が頻繁に動き、撮影は難しくなります。
F8.0 1/250sec 236mm ISO 125
サンプル2はこの1枚だけが、60倍ではなく、より近寄った画像です。本来なら、画質が良くなるはずですが、この画像では、距離は近いものの、鳥を真下から見上げて撮影したため、鳥が影になってしまいました。その部分を編集してあります。
F5.6 1/250sec 116mm ISO220
サンプル3はこれも60倍の画像です。赤いボケは、手前にある赤い梅の花の前ボケです。
F6.3 1/400sec 236mm ISO100
サンプル4は、赤い梅にいる鳥です。これも60倍になります。色彩は、花、鳥、空がコントラストになるため、こちらがわかりやすいと思います。これは、「RGB系」ワークフローです。
F6.5 1/250sec 258mm ISO140