地域振興のためのスマホ写真活用(9)

ちょっと、ネガティブな話題が続いたので、今回は、明るいお役立ち情報です。

スマホの撮影でうれしいのは、100円ショップで、色々なアタッチメントが手に入ることです。

撮影に直接関係するアタッチメント、スマホのレンズに接続するレンズ類があります。値段が値段なので、過大な期待はできませんが、100円で、レンズが買えるわけがないと割り切るのどうかと思います。何しろ、ギネスにのっている1タイプのレンズで、生産数が最大のレンズは、フジフィルムのレンズ付きフィルム写ルンです」についていたプラスチックレンズだそうですから。

むかし、眼鏡屋さんのショーウィンドウにサッカーボールくらいのガラスの塊が展示してあったことがあります。そのガラスの塊の中央のひずみの少ないところから、レンズを切り出すのだそうで、その眼鏡屋さんは、うちでは、良いレンズのついた眼鏡を売っていますというデモをしていたわけです。しかも、レンズを切り出すのは、職人さんの熟練の技が必要でした。これが、カメラのレンズであれば、使用するレンズの枚数も多くなりますので、大変な材料と手間がかかるので、レンズは高級品になるわけです。現在のプラスチックレンズは、型を使って整形してつくると思いますので、レンズの性能と価格は劇的に下がったわけです。また、素材だけでなく、レンズ設計にコンピュータを使うようになって、レンズの性能が劇的に良くなりました。クラシックカメラは、骨董としては価値があるかもしれませんが、カメラの性能としては、問題外です。

昨年売れたカメラ

BCN+R(2020/02/02)に

静止画・動画を合わせたカメラ売上20傑、2019年版

https://www.bcnretail.com/market/detail/20200202_156249.html

がでています。

一部を引用しますと


2019年、静止画・動画を合わせたカメラ全体で最も売れたのは?。BCNランキングで19年の1年間、静止画をメインのカメラと動画メインのカメラをまとめて「撮影機器」とし、販売台数ランキングを20位まで算出した。その結果、19年で最も売れた撮影機器はニコンのコンパクトデジカメ「COOLPIX A100」だった。販売台数シェアは4.92%。

(途中略)

トップのCOOLPIX A100は何といってもコストパフォーマンスの高さが評価された。年間税抜き平均単価(以下同)が、Top20のうちで唯一、1万円を切る9300円と安価ながら、1/2.3型で2005万画素の撮像素子や光学5倍ズームレンズなど基本性能はしっかり備えている。


(引用終わり)

となっていて、ここで検討しているスマホカメラと同じレベルです。ちなみに、このカメラにはマニュアルモードも、絞り優先も、シャッター速度優先も、プログラムモードもありません。すべて、オートモードとシーン別オートモードからなっています。レンズの性能があがって価格がさがり、センサーの性能があがって価格が下がりましたので、このカメラでも、2000年以前のフィルムカメラよりはきれいな写真は撮れます。スタジオでライティングをして、三脚がないと動かせないような思い機材を使った撮影には勝てないかもしれませんが、野外の手持ち撮影では負けることはないと思います。

ちなみに、筆者もコンデジは持っていますが、マニュアル操作のでできない(プログラム、絞り優先、シャッター速度優先、マニュアルのモードのない)コンデジはもっていません。これは、オートを使っていると、写真がうまくならないと考えているからです。しかし、A100が売れているのは、逆に、普通の人には不要なマニュアルモードがないからともいえます。実際、筆者の下手な設定で、オートモードのコンデジに負けていることは頻繁に起こりります。唯一の救いは、RAWで撮っておけば、ピントずれ以外は、高い確率でリカバーできることです。プロのカメラマンもマニュアル撮影で、撮ってだしのJpegであれば、A100に勝てないことも多々あると思います。

さて、筆者のスマホのカメラに比べるとA100は優秀です。

マニュアルで確認すると「撮影時に組み合わせて使えない機能」に露光の変更は含まれません。オートモード、シーン別オートモードで露光は変更できます。唯一の制限は以下ですが、これは露光変更に伴う表示の変化だけです。

マニュアルからの引用


撮影モードがベストフェイスモードのときは、メイクアップ効果が表示されます。撮影モードがA(オート撮影)モードのときは、クリエイティブスライダーが表示されます


(引用終わり)

あと、この記事で初めて、CALS画質というのを知りました。

「CALS画質・サイズは、国土交通省NEXCO(旧日本道路公団)の提出準拠:画素数1M、ファイルサイズ500KB 以下」のようで、実際には[1M 4:3N](画質 :Normal、画素数:1280 × 960)を使うようで、専用モードかあるのが、リコーのWG-60とオリンパスのTG-6 工一郎の2機種だけのようです。オリンパスの後者は限定販売で、価格も、リコーの3倍近いので、もっぱらリコーが売れているようです。

実用上は、1280 × 960=1,228,800=1.2Mで十分なのでしょう。先ほどのA100が5152x3864 = 19,907,329 = 20Mなので、19,907,329/16=1,244,208‬=1.2Mになるので、縦横4画素を1画素に編集しなおしたサイズになります。

 

偏光レンズアッタメント

100円ショップの洗濯ばさみレンズのテストです。マクロや広角のアタッチメントを見ることが多いですが、「ワッツウィズ」というショップで「偏光フィルター」のアタッチメントを見つけました。「スマホで偏光レンズ」という商品名です。これは、レンズの代わりにPLフィルターがついています。PLフィルターはフィルターを回転させて、水面などの特定の反射を除いたりします。風景につかうと彩度があがるという人もいます。

サンプル1は水面に反射した空と木の影をみています。右と左では、フィルターの回転角度が異なります。

左では、空と木が反射して、水中は見えません。

一方、右では、反射が弱まって水底が見えています。

 

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サンプル1



 

サンプル2は池に泳いでいる魚を見たものです。

左では、太陽の反射で水中がほとんどみえません。

右では、魚がはっきり見えます。

 

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サンプル2


 

まとめ

偏光フィルターの効果は絶大です。

フィルム時代とことなり、デジタルカメラでフィルターをつけるメリットがあるのは、偏光フィルターとND(減光)フィルターだけです。NDのアタッチメントは見たことがありませんが、あったら買ったみたいと思います。

コンデジの場合には、電源を入れるとレンズが飛び出す構造が多く、普通はフィルターが付けられません。この点では、偏光フィルターはスマホの優位点になると思います。なお、コンデジでも高級機種では、NDフィルターが内臓されていることがあります。