ローカルコントラスト(darktable第26回)

局所的なコントラストを改善するモジュールです。

バイラテラルグリッドとローカルラプラシアンの2つのアルゴリズムがあります。2つのアルゴリズムとも、Lab色空間のLのみに作用するので、明暗のみが変化し、色は変化しません。

なお、パラメータについては、キーワードで概要を理解し、実際に、変化させて、結果をみて理解すればよいと思います。

ローカルラプラシアン・フィルタ

このアルゴリズムは、トーンカーブの一部修正と対応します。ただし、機能別に、トーンカーブを修正できる点が、このモジュールの利点になります。ここでは、モジュールの効きを確認するために、あえて、パラメータの変化を大きく取っていますので、出来上がりは、不自然な感じをうけます。実際には、モジュールを使っていることがすぐには、わからない程度に、パラメータを効かせるべきです。なお、以下の例は、ピクセル等倍で表示していますので、処理にともなうノイズの増加が目立っていますが、A4程度に全体を表示する場合には、これほど、ノイズが気になることはありません。ノイズ低減(平滑化)以外の画像処理をすると、処理に伴いノイズは増加します。特に、パラメータを大きく効かせると、ノイズは増加します。なので、必要以上に画像をいじらないことがポイントになります。

最初の例のパラメータです。

 

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ローカルコントラストのパラメータ1

 

 処理結果の比較です。右が、フィルタあり、左がフィルタなしです。

 

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サンプル1


2番目の例のパラメータです。

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ローカルコントラストのパラメータ2


 処理結果です。右が、フィルターあり、左がフィルタなしです。

 

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サンプル2


 

 

バイラテラルグリッド・フィルタ

こちらのアルゴリズムトーンカーブとの対応がありません。

こちらでも、処理によるノイズの増加が気になります。

2番目の例のパラメータです。

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ローカルコントラストのパラメータ3


 

処理結果です。右が、フィルターあり、左がフィルターなしです。

 

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サンプル3



まとめ

類似の機能をもつモジュールにイコライザーがあります。イコライザーでは、明暗だけでなく、色にも、作用します。場合よって、使いわけるとよいと思います。