2019-01-01から1年間の記事一覧

暗いところでの見え方を表現するには~ローライトビジョン(darktable2.6,3.0第49回)

ローライトビジョンとは、昼の画像から、夜の画像を作成するモジュールです。 人間の目のセンサーは、光量が減ると、カラーセンサーが効かなくなり、モノクロームセンサーに切り替わります。このモジュールはその機能を代替するもので、カラーをモノクロに変…

風景写真に明るいレンズは必要か(その1)~Sigma 16mm F1.4 DC DN

前書き 新しいレンズが出たときに、室内で、同じパネルやモデルを撮影して、解像度や収差を評価することが行われています。 しかし、これは、実際に撮影する条件とは異なります。一方、実際に撮影する条件で、カメラ、レンズ以外の条件を厳密にそろえること…

イルミネーションをきれいに表現するには(その1)~露光(darktable3.0第48回)

クリスマスも近づいて、街のあちらこちらで、イルミネーションやライトアップを見かけるようになりました。 そこで、イルミネーションを格好よく、編集する方法を検討します。 なお、暗所では、自動焦点はうまく働きません。とくに、コントラスト方式の場合…

紅葉を鮮やかにするには~カラーゾーン(darktable3.0第47回)

カラーゾーンは、色別に、明度、彩度、色相を変えるツールです。コントラスト、明るさ、彩度モジュールが、全ての色に対して、効果が均等に働くのに対して、色別に、パラメータを細かくセットできる長所があります。 モジュール名はカラーゾーンですが、ゾー…

HDR画像を作るには~フィルミックRGB(その2)(darktable3.0第46回)

お断り(始め:12月22日追記) 以下の記事は、フィルミックRGBに扱いについて、モジュールの作者の想定している使い方でないことが、わかりました。問題点は、フィルミックRGBはベースカーブの代わりに用いるべきモジュールである点です。フィルミックRGBを…

ソフトフォース写真をつくるには~ソフト化(darktable2.6第45回)

これは、カメラについているソフトフォーカスフィルターに相当すると思われます。 パラメータは、次にセットしました。 ソフト化モジュールのパラメータ 処理の結果です。左が、処理前、右が、処理後になります。レース越しに見るような画像になります。 ソ…

darktable3.0.0rc2が出ました(darktable3.0第44回)

3.0.0のテストリリースのrc2が出ました。 https://www.darktable.org/2019/11/darktable-300rc2-released/ から入手できます。 うえのページにのっている主な改良点は、2.6との比較と思われます。3.0.0rc1と3.0.0rc2の違いははっきりしませんが、バグフィッ…

明るいところを目立たせるには~ブルーム(darktable2.6第43回)

ブルームbloomは花の意味なので、花が咲くような効果でと思います。明るいところを中心にフィルターがかかるようです。本来は、花の写真に適用するモジュールと思いますが、ここでは、引き続き同じ画像を使って比較してみます。 パラメータの設定です。 ブル…

HDR画像を作るには~フィルミックRGB(その1)(darktable3.0第42回)

dt3.0のフィルミックRGB(filmic RGB)はdt2.6のフィルミックモジュールの改良版です。 フィルミックモジュールのパラメータが整理されています。 フィルミックRGBモジュールは、数あるdarktabelのモジュール中でも、白眉といえるモジュールと思います。 dt2.6…

2色刷りのカラー写真を作るには~スプリットトーン(darktable3.0第41回)

darktabel3.0になって、トーンをマウスでピック出来るようになりました。 スプリットトーンの前回の説明で間違いではないと思いますが、今ひとつ釈然としませんでした。 そこで、ここでは、雑誌によくある2色カラー刷りのことではないかと考えて適用してみま…

明度に対応してトーンを変更するには~スプリットトーン(darktable2.6第40回)

トーン変更を、シャドウとハイライトに分けて効かせるツールのようです。 スプリットトーンは、画像に複数のカラートーン効果を適するフィルム写真からある技術のようです。 実際にパラメータをいじってみた結果からいうと、設定は難しいです。 シャドウとハ…

新緑を紅葉に変えるには~カラールックアップテーブル(darktable3.0第39回)

カラールックアップテーブルはある色を他の色に置き換えます。置き換える元の色はルックアップテーブルとして、準備されています。ルックアップテーブルにはバッチが24枚準備されています。カラールックアップテーブルは、darktable2.6でもdarktable3.0でも…

Green-MagentaとBlue-Yellowカラーのバランスを調整するには~カラーコントスト(darktable2.6第38回)

カラーコントラストのモジュールです。 モジュール名からは、何を意味するか分かりにくいのですが、モジュールを開いてみれば、その機能は明確です。 要点は、グリーンvsマゼンダ、ブルーvsイエローの色空間で、どちらに色合いを振るかといいうことになりま…

コンデジの紅葉をきれいに編集するには4~追記2(darktable3.0第37回)

スマホ関連のカメラのテスト機種を増やしたのでその結果を示しておきます。 スマホ写真の事実上の標準であるiphoneは持っていないので、比較はできないと思っていましたが、考えたらipadがありました。ipadにもカメラがついているので、これでテストしてみま…

細部を強調するには~イコライザー(darktable2.6第36回)

ローカルコントラスト・フイルターに似た機能をもつものに、イコライザーがあります。 メニュー構成 操作メニューは輝度、彩度、エッジに分かれれています。 輝度 左側が粗い、右側が細かい、上がコントラスト強、下が平滑化になります。 設定変更は、マウス…

ノイズを減らすには~ノイズ低減(darktable3.0第35回)

darktable3.0でノイズ低減が改善されたと書いてあるので、試してみることにします。 例によって、ノイズ低減には3種類のモジュールがあります。 各モジュールの処理結果を示します。 ノイズ低減(プロファイル) 調査された個別のカメラのノイズの統計プロフ…

コンデジの紅葉をきれいに編集するには3~追記1(darktable3.0第34回)

紅葉の解説に、全画像でよいのではないかということを書きだしたのですが、量が増えたので、別に起こすことにしました。ここでは、全画像のことと、デジカメの販売台数の関連を述べたいと思います。 ニコンとキャノンの四半期データが出て、カメラが売れてい…

コンデジの紅葉をきれいに編集するには2~(darktable3.0第33回)

darktableのテストバージョンが3.0.0rc0から3.0.0rc1に上がりました。 https://github.com/darktable-org/darktable/releases/tag/release-3.0.0rc1 前回はニコンのコンデジで、紅葉を編集してみました。 でも、darktableに関心のある方は、カメラにもこだわ…

コンデジの紅葉をきれいに編集するには1~(darktable3.0第32回)

東京付近が紅葉のシーズンになってきたので、より北の方や、標高の高い紅葉の写真を撮られた方も多いと思います。 そこで、今回はコンデジのjpeg画像で、紅葉をきれいに仕上げる方法を検討したいと思います。 darktableは、基本はRAW現像ソフトですが、Jpeg…

ホワイトバランスを使わずに色を調整するには~カラー調整(darktable2.6第31回)

darktableのモジュールには、パラメータが多いわりに、効きがわかりにくい、複雑なモジュールと、パラメータが少なく、その効き方が明快なモジュールがあります。このモジュールは後者のパターンで非常に使いやすいモジュールです。 機能としては、ホワイト…

画像の一部だけ露出を変更するには~トーンイコライザー(darktable3.0第30回)

トーンイコライザーはdarktable3.0で基本グループに追加されたモジュールです。 darktable2.6でもまだ、説明していない点が、あるので、3.0の追加モジュールについて、先走って説明することもないのではと思いますが、このモジュールは基本モジュールなので…

基本調整(darktable3.0第29回)

darktable3.0で新しく追加された基本調整basic adjustmentは、自動調整機能をつかった、画像の基本処理を行います。 このモジュールの特徴は、他のモジュールとの機能を重複をすることで、基本的な調整機能を1つのモジュール内に集約していることと、自動調…

darktable3.0テストリリース(darktable第28回)

darktable 3.0 のテストリリースが始まっているようです。 https://www.darktable.org/2019/11/darktable-300rc0-released/ https://github.com/darktable-org/darktable/releases/download/release-3.0.0rc0/darktable-3.0.0rc0-win64.exe ここでは、window…

シャープ化(darktable第27回)

シャープ化というモジュール名になっていますが、アンシャープネスマスク(USM)のことです。 USMは画像をくっきりさせる効果があり、デジタルカメラでは、RAWからJpegを作成するときに、必ず、使用されています。 darktableでも画像を読み込んだ時の履歴を…

EF-M用のSigma16mm1.4 DC DNを買いました(その8)

ハイスピードシンクロの続きです。 canonのHPでは、日中シンクロとハイスピードシンクロを使い分けています。 P330の例で述べましたように、この辺の用語の使用法は、ほとんどめちゃくちゃになっていますので 注意が必要です。 canon speed light 90EXについ…

ローカルコントラスト(darktable第26回)

局所的なコントラストを改善するモジュールです。 バイラテラルグリッドとローカルラプラシアンの2つのアルゴリズムがあります。2つのアルゴリズムとも、Lab色空間のLのみに作用するので、明暗のみが変化し、色は変化しません。 なお、パラメータについて…

EF-M用のSigma16mm1.4 DC DNを買いました(その7)

ハイスピードシンクの説明からはじめます。 ハイスピードシンク シャッター速度が1/200secより速くなると、先幕と後幕の間の隙間が受光体の上を、1/200sec程度かけて移動するため、ストロボが同期しなくなります。この対策に、隙間が移動する間に、ストロボ…

EF-M用のSigma16mm1.4 DC DNを買いました(その6)

前回のつづきです。 今回は、KissMとレンズとしては、Sigma16mmF1.4のほかに、標準キットレンズである15-45mmと広角ズームの11-22mmと便利ズームの18-150mmを持って旅行で使ってみました。 このうち、11-22mmは前回の旅行でも携帯して、使用しています。過去…

EF-M用のSigma16mm1.4 DC DNを買いました(その5)

F1.4のレンズの使用感のつづきです。 いままでのまとめをしておきます。 F8に絞ると、キットレンズと大きなさはない。 F1.4で花をとると、ボケが盛大にです。ただし、被写深度が非常に狭くなる。 これから、暗いところでF1.4で使ってみたいとおもいました。…

ラマンチャの男

10月末に帝国劇場のラマンチャの男を見てきました。10月23日が、1300回の記念公園だったようで、そのちょっと後になります。 主役の松本白鸚さんは77歳だそうで、1969年から主役を50年以上演じているそうです。 さすがに、お年で、最初は声のノリがちょっと…